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芦屋で“高級食パン”専門店…関西飲食業界の風雲児がセレブの街で挑戦する理由

 世は空前の“高級食パン”ブームだとか。今年に入ってからも全国的に食パン専門店の出店ラッシュが続く。そんななかで関西セレブの街、芦屋に“限りなく無添加に近い”極上の店がオープンした。「明日の食パン」がそれだ。オーナーの田中寿幸さん(41)は、創作鉄板料理で人気の「鉄板神社」を展開する関西飲食業界の風雲児。超ハイソな激戦区に出店した思いを聞いた。

  ◇  ◇

 JR芦屋駅から徒歩3分ほど。国道2号線を左に折れると通り沿いにおしゃれな暖簾が目に入った。全面がガラス張り。外から店内をのぞける仕掛けになっている。

 中に入ると独特のいい香りが鼻を突く。内装がまたしゃれていた。ゆったりとした広い空間。壁は木枠となっており、食パンやジャムなどが並べられていた。奥も広々としたパン工房となっており、2台の大型オーブンが備えられていた。

 「工房と店舗が一体化した広めの物件を探していたところ、40坪とドンピシャのところが見つかったんです。どうせやるなら芦屋でやってみようと。神戸、芦屋は食パンの激戦区。この周辺だけでも5店舗あります」

 こう話すオーナーの田中さんは大阪のキタとミナミに創作鉄板料理「鉄板神社」を6店舗展開し、焼きそば、焼き鳥、ケーキ店なども経営。特に鉄板神社は「220席で月商1億円と席数売り上げ日本一」として知られ、その“極意”は著書「乗り越えられない壁はない」にもなっている。

 「この数字を残そうと思ったらすべてがそろっていないとダメ。味、場所、接客サービスなど。打者で言えばイチローのようじゃないとできません」

 そんな田中オーナーがあえて芦屋に、なぜ激戦部門の高級食パン店を出すことになったのか。そこには、たくましい商魂と人間くささがあった。

 「本当の食パン店を本物志向の場所でやりたかったから。食パンは日常生活に欠かせませんし、それと食パンは1日の始まり、大げさに言えば人生の始まり。いろんな人の1日の始まりに携われていることでやりがいを感じてます。店名の“明日の”には希望や未来の意味を託しているんですよ」

 だから材料や製法にはとことんこだわった。バター100%使用。無添加なのは合成着色料、合成保存料、安定剤、卵、イーストフード、乳化剤、香料などほぼすべてに及ぶ。さらに北海道産の牛乳とマスカルポーネチーズで味の深みとクリーミーさをアップさせているのも特徴だ。

 「無添加なのでお子さまからママさん、おばあちゃんとみんなに安全でやさしい。朝は忙しいでしょうが、食パンを通して食育ができればと願っています。格好良く言えばフード・イズ・ビューティフル。食卓をコーディネートするお手伝いができれば」

 オープンしたのは1月17日と奇しくも震災の日と重なる。「地域に貢献したい思いがあります。何か恩返しができればいいですね」

 もちろん、お供の高級ジャムやコーヒー、紅茶も健康重視。気になる食パンの値段は2斤で税込み1000円とそれなりにするが、これだけこだわっているのだから納得できる。実際、連日完売中とのことで取材した日も切れ目なく、セレブ客を中心に幅広い層が購入していた。2月18日には大阪・福島に早くも2号店がオープンする。(デイリースポーツ特約記者・山本智行)

▼「明日の食パン」芦屋本店 兵庫県芦屋市上宮川町3-4 電話0797(25)0678(予約可)不定休

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