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バレンタインデーと2つの“悲劇” 起源はチョコのように甘くない?

みんながソワソワ…もうすぐバレンタインデー(hideyuki-suzuki/stock.adobe.com)
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 まもなくバレンタインデー。ご存じの方も多いだろうが、2月14日に女性から男性へチョコレートを贈る習慣は日本独特のもの。欧米では「愛の日」として恋人同士が愛を伝えるカードや花束、贈り物を交換し合う日ではあるものの、チョコを贈る習慣はない。また同日は、チョコのようには甘くない“悲劇の死”があったことでも知られる。

 そもそもバレンタインデーとは?その起源は古く、3世紀のローマ帝国までさかのぼるという。諸説ある中で、聖バレンチヌス(バレンタイン)司教にちなんだもの-という説が有力だ。

 当時のローマ帝国では軍隊の士気を維持するため、若い兵士たちの結婚が禁じられていた。これを“人間性に反する”と憂いたバレンチヌス司教は、逆に彼らの婚姻を推進。この行為を知って激怒したローマ皇帝クラウディウス二世が、バレンチヌス司教を処刑した。ところが国民は、非業の死を遂げたバレンチヌス司教を「愛の守護聖人」として敬愛。命日である2月14日に感謝をささげるようになり、同日が「愛の日」として世界中に伝わった-という説だ。

 聖人の死によって「愛の日」となったとされるバレンタインデー。しかし「愛」とは真逆の恐ろしいイメージもついて回る。1929年2月14日に米国・シカゴで起きた、悪名高きギャング団による「聖バレンタインの虐殺」だ。

 “暗黒の大統領”と呼ばれたアル・カポネの一家と敵対するバグス・モラレー一家の抗争では、計7名が処刑スタイルで射殺された。血で血を洗うギャングによる悲劇の事件…甘いチョコとは対極的な恐ろしい歴史が、暗い影を落とし続けるのもまた事実だ。

 ではなぜ、日本では2月14日にチョコを贈るようになったのか?こちらも諸説あるが、日本で最初のバレンタインチョコレートは、1932年(昭和7年)が有力とのこと。洋菓子メーカー「モロゾフ」の創始者が、欧米のお菓子を紹介したのが始まりとされる。ただし、この習慣が徐々に定着するのは50年代以降。大手菓子メーカーなどが“2月14日に愛する人へチョコレートを贈ろう”とバレンタインデーの一大キャンペーンを行うなどして、全国に普及していったという。

 案外長いバレンタインデーの歴史。もちろん今では菓子メーカーにとっての一大イベントだ。都内の伊勢丹新宿地下にある人気ブランド「Jean-Paul HEVIN」も「新商品をそろえています」(同店チーフ)と準備に抜かりはない。毎年いろんなブームが訪れるが、今年の同店舗は「ハート形のチョコに力を入れていく」とのこと。売る人も、買う人も、貰う人も…みんながソワソワする1日が、もうすぐやってくる。(デイリースポーツ特約記者・二階堂ケン)

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