佐野海舟の高校時代に磨かれた“嗅覚” 恩師が述懐「紅白戦を見ていてボールを触る回数が多いな、と」

 森保監督(左)にねぎらわれる佐野
前半先制ゴールを決めた佐野(撮影・中田匡峻)
前半、攻め込む佐野海舟=ヒューストンスタジアム(撮影・中田匡峻)
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 「北中米W杯・1回戦、日本代表1-2ブラジル代表」(29日、ヒューストン)

 決勝トーナメント1回戦で、日本はブラジルに1-2で逆転負けして敗退した。前半29分、MF佐野海舟(25)=マインツ=が先制ゴール。決勝トーナメントでの初勝利を逃した中、初めてのW杯で代表初ゴールをマークして王国を脅かした。

 佐野の“嗅覚”は王国・ブラジルをも苦しめた。高いボール奪取能力を幾度も発揮し、輝きを放った今大会。献身的なプレースタイルのルーツは、米子北高時代にあった。

 恩師の中村真吾監督(51)が、入学してきた当初の印象を明かす。「何でか分からなかったけど、1年生同士の紅白戦を見ていてボールを触る回数が多いな、という選手だった」。恵まれた体格を持つわけでもなく、目立たないタイプの選手。それでも、ピッチの中では異質な存在感を放っていたという。

 出身地の岡山県から鳥取県に進学。3年間、泥くさいサッカーに打ち込んだことで才能が開花していった。同校のサッカーは守備から組み立てるスタイル。ボールを奪うところが起点となるため、おのずと対人プレーに磨きがかかっていった。

 縦に速く展開する攻撃スタイルの中で、セカンドボールにアプローチする機会も頻発。「セカンドボールを拾うセンスもあった。経験を力にするところがたけていた」と、米子北のサッカーに適応する中で、その“嗅覚”は鋭さを増していった。

 寡黙に練習に励んでいた佐野。中村監督は「県内レベルのチームでも全国トップレベルのチームでもベストを出し続けられる」と、相手に左右されないパフォーマンスの安定感にも目を見張っていた。「ダメだったら自分に矢印を向けられる。人のせいには絶対にしないタイプなので」。敗戦の中で光った背番号「24」。さらに大きくなった姿で4年後のW杯のピッチに立つ。

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