日本代表は2-2で引き分けた1次リーグF組初戦のオランダ戦から一夜明けた15日(日本時間16日)、米テネシー州ナッシュビル郊外で調整した。W杯準優勝3回を誇る強豪相手に価値ある勝ち点1をもぎとったが、チーム最年長のDF長友佑都(39)=FC東京=は「慢心は絶対ダメ」と、強豪ドイツを破った後、1次リーグ第2戦のコスタリカ戦で敗れた前回大会の反省から気を引き締める。大会中の監督交代劇に揺れる次戦の相手・チュニジア代表を警戒した。
公開された冒頭のパス練習、長友の表情は険しかった。「やれやれ!おまえ!」「止まるな!」。プレーが途切れそうになると、厳しい声が飛ぶ。チームにピリッとした雰囲気が生まれていた。前日のオランダ戦では試合終盤の劇的同点ゴールで貴重な勝ち点1を手にしていたが、5大会目のW杯を戦う男は危機感を持っていた。
「いい戦いで終わらしちゃダメ。結局引き分けで勝ち点1だから。僕らは優勝を目指してるチーム。ギリギリで追い付いたところはもちろん評価できるところもあるが、慢心は絶対ダメ」
頭に浮かんでいるのが前回のカタール大会。1次リーグ初戦で強豪ドイツに逆転勝ちしたが、第2戦のコスタリカ戦で0-1と敗戦。コスタリカが初戦を0-7と大敗して日本戦を迎えていた中、足をすくわれた形となった。今回のチュニジアも初戦でスウェーデンに1-5と大敗しており「シチュエーション的に似ている」と思いを巡らせている。
不気味な要素もある。16日にチュニジアサッカー連盟は公式インスタグラムでサブリ・ラムシ監督の契約終了を発表。「奇妙ですよね。監督も交代してどういうサッカーをしていくか分からない」と警戒する。「スウェーデンもめちゃくちゃいいチーム。本当に予選敗退もあり得るので、危機感を持ってやらないといけない」と厳しい表情で語った。
同じ失敗は繰り返さない。主将の板倉には、第2戦前としては過去4大会で例のない2度目の選手ミーティング開催を提案した。遠藤離脱後の「ダラスの夜」同様、長友ら年長者が経験を余すことなく伝え、チームを引き締め直す。
◆カタール大会の日本第2戦 初戦でドイツを2-1で撃破した日本。スペインに0-7で大敗したコスタリカとの第2戦は、守備を固める相手に見せ場をつくれないまま前半を終えた。勝ち点3を目指し、後半はボールを圧倒的に保持してゴールに迫るも得点を奪えない中、36分に中途半端なクリアからボールを奪われ、枠内に飛んだ唯一の被シュートで失点。0-1で敗れた。スペインとドイツは引き分け、第2戦を消化した時点での勝ち点はスペイン4、日本3、コスタリカ3、ドイツ1。確実に決勝トーナメントに進むには、スペインからの勝利が必要な状況に追い込まれた。