モドリッチ笑顔なきMVP「何よりもW杯のトロフィーが欲しかった」

 「ロシアW杯・決勝、フランス4-2クロアチア」(15日、モスクワ)

 5度目の出場だったクロアチアは2-4でフランスに敗れ、初優勝を逃した。主将としてチームを引っ張ったMFルカ・モドリッチ(32)=レアル・マドリード=はその奮闘ぶりが認められ、最優秀選手の「ゴールデンボール賞」に選ばれた。6ゴールを挙げたイングランドのFWケーンが得点王に輝き「ゴールデンブーツ賞」を獲得。最優秀GKの「ゴールデングローブ賞」には3位のベルギー・クルトワが選出された。

 万雷の拍手が降り注いだ表彰台から降りると、モドリッチはチームメートの元へと歩みを進めた。全7試合を通じ、文句なしの活躍を見せクロアチアを準優勝に導くも「何よりもW杯のトロフィーが欲しかった」。笑顔なきMVP受賞だった。

 決勝まで3戦連続で延長戦に突入する死闘を演じた。だが不安視された蓄積疲労を感じさせない奮闘。身長172センチの小柄な体格にも、圧倒的な技術と燃えるように熱いハート、そして卓越した戦術眼でゲームを支配する。小国が大国に立ち向かう象徴的な姿は、強烈に支持された。

 レアルマドリードでも10番を背負い、欧州CL3連覇などクラブではあまたの栄冠を手にしてきた。だが幼少期に母国の内戦を経験し、サッカー選手として道を切り開いてきた自負があるだけに、代表チームでの国際タイトル獲得には並々ならぬ思いがあった。

 母国を世界一に導けず。心から笑うことはできなかったが「大きな何かを成し遂げたと思う。クロアチアの歴史において大きな意味があった」。誇れる準優勝に胸を張った。

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