【W杯帰国会見5】西野監督、頼れる新主将望む「ハセ超えるリーダーシップを」

 サッカー・ロシアW杯に出場していた日本代表の西野朗監督と、主将のMF長谷部誠(E・フランクフルト)、日本協会の田嶋幸三会長が5日、千葉県内で帰国会見に臨んだ。今後の代表チームに「ハセ(長谷部)を超えるようなリーダーシップを持ったような選手が立たないといけない」と新たな主将の登場が必要だと語った。以下、会見全文の要旨。【その5】(会見全文は以上)。

 -西野監督へ。ベルギー戦後に発言した「何が足りない」とは何だと今、思うか。また、4年後に向けて協会に伝えたいことは。

 「あの言葉を発するまで、少し時間をいただいたかなと思いますが…。ゲームが日本にとって好転していっている中で、まさかあのシナリオは自分の中で全く考えられない状況でした。先ほども言いましたが、あの30分間で判断できるスピード感というのが全く自分になかった。(中略)ベルギーに対して3点目、いけるというチーム力に自信を持っていたので、実際にそういうチャンスもありましたし、でも、やはり紙一重のところで流れが変わってしまう」

 (続けて)「私だけでなく選手もまさかというところの30分だったと思います。選手がというよりは、何が足りないかというのは自分にとって自問していたことで、こういうときにどういう感覚が働けばいいのかなとか。これはグループステージの3試合目の10分もあるんですけど、そういう、チームが1つになっていく方向性を出せる瞬間というのが本当の瞬間なので、それができなかったときの残り時間に対して何かが足りないんだろうなという、そういう気持ちだったと思います。自分に対してです」

 (続けて)「(中略)いま日本のアンダーカテゴリーのチーム。(語気を強めて)これは本当に期待できます。U-20、U-17は本当に世界に渡り合える力を持っていると思います。これは着実にそういう育成に対して協会が働きかけてきての今の状態であると思いますし、単純に4年後カタールにということを漠然と言っているのでなく、着実に下のカテゴリーの選手たちの底上げ、(今の)A代表も分かりません。U-20の選手が取って代わる状況であるとも感じていますし、本当にスケールの大きいダイナミックな、かつ日本チームらしいボールを使ったサッカーができる、そういう期待できる育成に対して、さらにというところを掲げていかないと、一朝一夕にA代表はと言うわけにはいかないと思いますし」

 (続けて)「そういう部分で海外組、国内組の選手たちが融合していかないといけない。そこの難しさもあります。これはシーズンが違うからです。ヨーロッパと日本とで。これを合わせて行くことというか。9、10、11月のA代表の活動が毎年毎年強化にならないくらいの状況。これはシーズンが違うからということもあります。そういうこともありますし、選手達のステージがそれぞれ違うというところを、まあ、個は成長していくものの、チームとしてA代表として各カテゴリー、もう20も海外でやっている選手、もいるので、そういう選手達との融合、チームとしてどうもっていくかというところも、改善は難しいと思いますが考えていく必要はあると思います」

 (最後に西野監督の去就について説明)

 田嶋会長「西野さんとは終わった後、長い時間話すことができました。さまざまなことを。7月末で任期が満了することになります。西野さんとは40年以上の付き合いで、僕がこの監督の任務を西野さんにお願いするときに、結果がどうであれ、この大会が終わったら、ということを約束しました。その約束は僕は守りたいと思います。そのところで慰留することはしませんでした。7月末を持って、日本代表の監督を終了することになりますが、違う形で日本サッカーに貢献してもらえればと思っております」

 西野監督「自分のキャリアはユース、アンダー20をやり、オリンピックの監督も経験させてもらい、長くJリーグを16シーズン続けてやってきましたし、その上でサッカー協会から技術委員長ということで2年、W杯直前に監督ということで、自分とすれば全てのカテゴリ、クラブを経験させてもらいました。本当に最後大きなミッションだったと思いますけど、7月末で契約満了という中では精一杯仕事をさせてもらいますけど、W杯を総括することには自分の中ではいかないです。これはもちろん4年かけてきた長谷部以下、選手たちが切磋琢磨してロシアを目指した。そのアプローチに自分が最後46日間だけ一緒にいさせてもらった中で振り返るのは全てはできないです」

 (続けて)「現場の選手たちの思いは想像以上に強く。ハセは夜中に来て、代表引退を伝えてくれたんですが、心の内はもちろん、えっという感じ、まだだろという感じはもちろんありますけど、これも想像以上のハセの気持ちがある。そこも計り知れないところがありますし、ハセが決断したことなので。これは間違いないことなので尊重したいと思ってましたし、そういうリーダーに導かれた代表チームの力っていうのも、これは本当に計り知れないものです。次代のリーダーがどういう形になるのか。これは本当に大変なポジションだと思いますし、そういう選手がハセを超えるようなリーダーシップを持ったような選手が立たないといけないと強く思いますし、チームはそういうリーダーに支えられ、たくさんのスタッフに支えられてやってきているのも感じました」(会見終了)

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