「ロシアＷ杯・Ｈ組、コロンビア－日本」（１９日、サランスク）

　サッカーＷ杯ロシア大会に出場する日本代表は１６日、ベースキャンプ地のカザンで、冒頭１５分間を除く非公開練習を行い、１次リーグ初戦のコロンビア戦（１９日、サランスク）に向けて調整した。ＦＷ岡崎慎司（３２）＝レスター＝が３日連続の別メニュー調整となり、コロンビア戦の出場が微妙になったことで、ＦＷ大迫勇也（２８）＝ブレーメン＝が１トップで先発出場することが濃厚となった。

　半端ない覚悟を示した。１トップとしてコロンビア戦に先発出場することが濃厚となった大迫は「やるだけなんで。あんまりしゃべることない。試合に向けていい準備をして、覚悟を持って戦うだけなんで、それ以上のことはない」と短い言葉に決意を込めた。

　定位置を争う岡崎が右ふくらはぎを痛め、練習場に姿を見せなかった。右膝と左足首にも不安を抱える岡崎は１２日のパラグアイ戦で先発出場したが、カザン入り後は３日連続で全体練習に合流できていない。西野監督は１５日の練習後、「離脱せざるを得ない選手もいてる。オカ（岡崎）が一番少し、気になる」とも話しており、コロンビア戦の出場は微妙。エースとして大迫に掛かる期待は大きい。

　自身２度目のＷ杯へ期するものがある。４年前のブラジル大会も１トップとして臨んだが、先発出場した２試合はいずれも途中交代で無得点に終わり、３戦目のコロンビア戦では大久保（川崎）にその座を明け渡した。「少なからずプラスになるものはある。雰囲気とか分かると思うし」と、４年間の積み上げを自負するかのように静かに言葉を紡いだ。

　西野体制では全３試合に出場しているが、いまだゴールを奪えていない。国際Ａマッチ通算７得点は満足のいく数字ではないだろうが、ゴールを決めた５試合で日本は３勝２分けと不敗が続いている。１７年１０月以来８カ月ぶりとなるゴールは、日本に貴重な勝ち点をもたらすことになるかもしれない。多くを語ることなく、２分足らずで取材を打ち切った。４年前の雪辱を果たす舞台へ、視線は既に向けられている。