ロナウドが4大会連続ハット!脱帽FKでスペインと壮絶ドロー

 「ロシアW杯・B組、ポルトガル3-3スペイン」(15日、ソチ)

 1次リーグ屈指の注目カード、ポルトガル-スペインは壮絶な打ち合いの末に3-3で引き分けた。ポルトガルのエースFWクリスティアノ・ロナウド(レアル・マドリード)が3得点し、W杯で通算51度目のハットトリックを記録した。33歳での達成は史上最年長。ペレ(ブラジル)らに並ぶ史上4人目のW杯4大会連続得点もマークした。

 過去3大会は不完全燃焼に終わったW杯の舞台で、ついにポルトガルの絶対的エースが本領を発揮した。自ら獲得したPKとFKを含め、一人で3ゴールを決めたC・ロナウドは「勝てたかもしれないが、引き分けは妥当な結果だ」と、優勝候補のスペインから得た勝ち点1に納得した。

 相手にボールを支配される展開でも、ひとたび背番号7がボールを持てば脅威となる。開始直後に高速ドリブルで仕掛けてPKを獲得。これを決めて先制すると、1-1の前半44分にはGKデヘアのミスを誘って勝ち越し。締めは2-3の終了間際、ゴール正面でピケの反則を誘うと、得意のミドルレンジより短い距離から右足で鋭く曲げ、6人の壁をかわしてゴール右隅に突き刺した。強敵相手でも、圧倒的な力で独り舞台に変えた。

 右MFのベルナルドが「彼と一緒にプレーするのは簡単。ボールを渡せば何かを起こしてくれるんだから」と言うように、どんな状況でも頼れる主将の存在感は絶大だ。敵将のイエロ監督は「彼のような選手がいれば、このようなことも起こる」とお手上げ。一方、サントス監督は「ロナウドがポルトガル人でよかった」と心から感謝した。

 W杯4大会連続得点はペレらと並ぶ史上4人目で、33歳でのハットトリックは大会最年長となり「また一つ記録をつくれた」とC・ロナウド。「全員でよく戦った」と味方をたたえた大黒柱が、今後も躍進の鍵を握る。「四度目の正直」で最高のスタートを切った先に、輝かしいキャリアで唯一手にしていない栄冠を目指す。

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