大儀見、意地の一発「準備できていた」
「カナダ女子W杯・決勝、日本2-5米国」(5日、バンクーバー)
決勝を行い、日本代表は米国に2-5で大敗し、初優勝した11年ドイツ大会に続く2連覇はならなかった。
劣勢の中、日本のエースが意地を見せた。FW大儀見優季(27)=ウォルフスブルク=が0-4の前半27分に得点。「何点取られようと、自分のやるべきことは変わらない。準備ができていたからこそ、あのゴールを生み出せた」と力強く言った。
米国の猛攻に守備ラインはもちろん、中盤も押し込まれた。大儀見は前線で孤立したが、辛抱強く好機を待った。MF川澄奈穂美(29)=INAC神戸=が右から入れたクロスを受けると、巧みに反転して左足でシュートを突き刺し、拳を握った。
後半7分のオウンゴールも含め、日本の2点は大儀見の読みが的中した。絡んだのは19番のDFジュリー・ジョンストン(23)。試合前に「19番は自陣のゴールに向かっている時の処理がうまくない。だから背後へのアクションを起こし続ければ好機が来る」と語っていた点取り屋は「狙い通り」と振り返った。
もちろん、負けた悔しさの方が強い。誰よりも個の力を高める重要性を痛感し、そのために努力してきたが「まだ足りない。チームを勝利に導けなかった」と唇をかんだ。「全員が個人としてもっとレベルアップしないといけない。私も、もっと上を求め続けてやっていく」と誓った。