ハリル監督、青空ミーティングで独演会

 「東アジア杯、日本-中国」(9日、武漢)

 サッカーの東アジア杯第2戦で韓国代表と1-1で引き分け、2連覇が消滅した男子日本代表は一夜明けた6日、中国・武漢市内で中国との最終戦に向けて約1時間の練習を行った。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は練習前、今合宿最長となる約15分間の青空ミーティングを実施。W杯ブラジル大会の敗戦を例に挙げ、世界と戦う上でのフィジカルの重要性を説くなど選手に危機感を植え付けた。

 照りつける日差しの下、ハリルホジッチ監督の弁舌がやむことはなかった。恒例となった練習開始前の青空ミーティングは、武漢入りして以来最長の約15分間にも及んだ。

 「昨日は内容のあるいいゲームだった。あと1試合、絶対に勝とう」。選手を叱咤(しった)する口調は徐々に熱を帯びていく。「攻撃の質を高めないといけない。フィジカルをもっと鍛えないと、これから先、世界を相手に戦えない。Jリーグの中でも取り組んでいかないといけない。W杯でコートジボワールやコロンビアに負けただろう?」

 FWドログバ投入で流れが一変したコートジボワール戦、MFハメス・ロドリゲスに翻弄(ほんろう)されたコロンビア戦を引き合いに出し、あらためてフィジカルの重要性を説いた。アジア勢相手に、6月16日のW杯2次予選のシンガポール戦から3戦勝ちなしの窮状を受け、1次リーグで敗退したW杯ブラジル大会の二の舞いになると言わんばかりに自覚を促した。

 北朝鮮戦では走り負け、2メートル近い長身FWパク・ヒョンイルの高さに屈した。韓国戦でも196センチのFW金信ウクに苦しめられ、球際の争いでも後手に回った。アジアですら満足に通用しない日本人のフィジカルに危機感を抱いていることが浮き彫りとなった。

 消化試合の中国戦に向け「勝利を探しにいく」と語った指揮官にとって、せめてもの収穫を模索する一戦となる。

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