長谷部“不可解レッド”の教訓生かす

 「日本代表合宿」(19日、ドーハ)

 サッカー日本代表は19日、ブラジルW杯アジア最終予選・ヨルダン戦へ向けたカタール・ドーハでの合宿2日目の練習を全面公開で行った。前回の南アフリカ大会出場を決めた2009年6月6日、敵地のウズベキスタン戦で、不本意なレッドカードで退場処分を受けたMF長谷部誠主将(29)は、今回も不気味な判定を警戒。不用意な接触プレーを避けるように、その時の教訓を若手に伝える。

 決戦が近づくにつれて、長谷部に苦い記憶がよみがえってきた。「あれは、自分のサッカー人生で3本に入る厳しさでした」。ウズベキスタン戦の後半44分、相手選手にひじ打ちをしたと判定されて退場処分。W杯出場決定の瞬間をピッチ上で迎えられなかった。

 25歳だった長谷部は「なぜだ!」と審判に抗議を繰り返し、当時の岡田武史監督も怒りを爆発させて退席処分に。後味の悪さが残ったが、「W杯予選ではありえること。自分の中では、いい経験になっています」と今では貴重な財産だ。

 4年前に代表チームにいなかった若手選手へは、当時のことを冗談交じりに話しながら伝えている。ペナルティエリア内での接触は「ファウルをとってくるだろうから」と厳禁にした。ヨルダン戦が行われるキングアブドラ競技場では、昨年9月にヨルダンと対戦したオーストラリアの選手が、ささいな接触で1‐2の敗戦につながるPKをとられた。

 日本も昨年6月、敵地のオーストラリア戦で、DF内田が不可解なPKをとられた経験がある。今回はFIFA副会長も務めるヨルダンのアル・フセイン王子の肖像画が見つめる中での試合で、どんな不可解判定が繰り出されるか予測しきれない。長谷部が「簡単な試合にはならない」と警鐘を鳴らすように、W杯が決まる瞬間まで気は抜けない。

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