G大阪伝説のスカウトが明かした本田圭佑との知られざるエピソード 京産大で講義

 J1のG大阪で「伝説のスカウト」と呼ばれた二宮博氏(63)が19日、京産大で「スポーツと人間形成」の講義を行い、ACミランなどで活躍した本田圭佑との知られざるエピソードを明かした。中学時代、G大阪のアカデミー(下部組織)にいた本田は、ほとんど公式戦に出たことがない選手だった。高校に進む際に「残念ながらユースに上がることができない」と伝えたのが二宮氏だという。

 夢絶たれ、G大阪を離れる本田が「星稜に行きたい」と訴えると、引き受けてもらえるように段取りをした。最近、本田がユーチューブで「二宮さんが星稜の監督に連絡をしてくださって、練習に参加した」などと覚えていたことに救われた。

 昨年、本田に会った際に「僕がここまでなると思っていましたか?」と聞かれ「申し訳ないが、当時は全く思っていませんでした」と正直に答えたという。

 育成年代で堂安律(フランクフルト)や、鎌田大地(クリスタルパレス)らにも携わった二宮氏は、講義を聞く約300人の学生にこう伝えた。

 「プロの世界では、たくさんの才能が埋もれていくのを見てきました。一方で中学で試合に出ていなくても、高校で花が咲き、世界に認められるまでなった選手もいる。目標を持って1ミリでもいいから日々、努力ができる人がうまくいくのです」

 本田の成功が、ユースに昇格できなかった選手の希望になった。鎌田もG大阪ジュニアユースから東山高を経てプロになり、日本代表として来年のW杯で輝くことを目指している。

 現在、二宮氏はG大阪スカウトを離れ、バリュエンスホールディングス株式会社の社長室シニアスペシャリストとして「一流の共通点」「成功を呼ぶ人の人間力」などのテーマで講演活動を行っている。

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