町田・相馬 再びW杯への道切り開く 前回得点王&MVPから“サプライズ選出”J1では“無双状態”「今回も一番結果出す」

 22年のE-1選手権、香港戦で先制ゴールを決め、喜ぶ(中央)
 香港戦に向け、調整する相馬(中央)ら(共同)
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 東アジアE-1選手権(7日~16日)に臨むサッカー男子日本代表は、8日に初戦の香港戦を迎える。今回のメンバーは海外組がゼロ。国内組にとって、来年の北中米W杯本大会に向けた絶好のアピールの場だ。注目は22年の前回大会で得点王&MVPに輝き、カタールW杯での“サプライズ選出”につなげたFW相馬勇紀(28)=町田=。クラブで絶好調の男が約1年ぶりの代表復帰で進化した姿を見せ、再びW杯への道を切り開く。

 好相性の大会で再び主役となる。約1年ぶりの日の丸に相馬は「僕は前回のE-1できっかけをつかんで、カタールW杯に出ることができた。今回も一番結果を出して帰ってこられるようにがんばりたい」と力強く語った。

 3年前は3試合で3ゴール2アシストと躍動。「当落線上よりもさらに下の位置」という自己評価から逆転で、約3カ月後のW杯メンバー入りを勝ち取った。当時は海外移籍の経験がなかった中、国内組としてアピールを続け本大会ではコスタリカ戦に先発出場。海外組の高い壁を越え、狭き門をくぐり抜けてきた。

 海外から国内復帰し、J1町田に移籍した昨季はケガの影響で本領発揮といかなかったが、万全の今季は開幕から好調をキープ。ここまで7得点6アシストを記録し、チーム総得点の約40%に関わる。鋭いドリブル、強烈なシュートを武器に“無双状態”で満を持しての代表復帰。森保監督も「あるメディアの中では“戦術相馬”というくらい攻撃で突出したものをチームで発揮している」と絶賛した。

 苦い経験も糧にする。4月のG大阪戦で決めた直接FKの背景には、とある記者からもらった1枚の写真があった。0-1で敗れたカタールW杯コスタリカ戦での直接FKの場面。壁上を狙ったシュートが枠上に外れていった。

 蹴る直前、たまに見返すというその写真を「思い出した」と相馬。距離が近い壁上に蹴らず、遠いネットにシュートを突き刺した。「そういう経験があって今がある。着々とFKのゴール数も増えているので、自信持って蹴れてます」と実感を込める。国内でも進化し続ける相馬。Jリーグ同様の無双ぶりに期待したい。(デイリースポーツ・松田和城)

 ◆相馬 勇紀(そうま・ゆうき)1997年2月25日生まれ、東京都調布市出身。三菱養和SCユースを経て、早大に進学。2018年に特別指定選手としてJ1名古屋でプロデビュー。22年まで名古屋、鹿島でプレーした。23年に名古屋からポルトガル1部カザピアに期限付き移籍。24年7月に名古屋へ復帰し1試合に出場後、町田へ完全移籍した。19年に日本代表初選出。21年にはU-24日本代表として東京五輪に出場。22年カタールW杯では1次リーグのコスタリカ戦に先発出場した。日本代表は通算14試合出場5得点。利き足は右。166センチ、68キロ。

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