浦和 金星スルリ 名門インテルと激突、ロスタイムに失点1次L敗退 GK西川涙「こんなに残酷なのか…」
「クラブ杯・1次リーグ、浦和1-2インテル・ミラノ」(21日、シアトル)
1次リーグ第2戦が行われ、E組のJ1浦和はインテル・ミラノ(イタリア)に1-2で逆転負けし、2連敗で1次リーグ敗退が決まった。前半11分にMF渡辺凌磨(28)が先制点を決めたが、後半33分に追い付かれ、追加タイムに決勝点を決められた。24~25年シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(CL)で準優勝したインテル・ミラノは1勝1分け。
リバープレート(アルゼンチン)はモンテレイ(メキシコ)と0-0で引き分けて1勝1分け。浦和は25日(日本時間26日)の1次リーグ最終戦で、2分けのモンテレイと対戦する。F組はドルトムント(ドイツ)がマメロディ・サンダウンズ(南アフリカ)を4-3で下し、フルミネンセ(ブラジル)は蔚山(韓国)を4-2で退けた。
時計の針が90分を過ぎてから、無情の展開が待っていた。それまで徹底してゴール前を固めていた浦和が、土壇場でクリアし切れず痛恨の失点。逆転負けにGK西川は「こんなにサッカーは残酷なのか」と涙に暮れた。
欧州CL準優勝の強豪に対し、スコルジャ監督は「美しくはないが、こうするしかなかった」と極端に自陣に引いて守る戦術で挑んだ。前半11分に最初の好機で金子の折り返しを渡辺が決めて先制。理想的な流れに持ち込んだ。そこからひたすら耐え続け、クロスバーに救われる場面も。だが奪ってもパスをつなげられず、再び相手ボールになる悪循環に陥る。渡辺は「自分たちの時間をつくらないといけないと感じていた」と言う。
不安が的中し、後半33分にCKからL・マルティネスにシュートを決められて同点。引き分けなら決勝トーナメント進出の望みはつながったが、最後はこぼれ球を蹴り込まれて万事休す。MFグスタフソンが「あれだけ押し込まれたら、いつかやられる」と危惧した通りの結末となった。
ボール保持率は20%にとどまり、シュート数は5対26と圧倒された。南米に続き欧州の名門に力負けし、西川は「世界との差。この経験を無駄にしてはいけない」と厳しい現実を受け止めた。
世界各地区のトップクラブが集う大会を経験し、課題も収穫もあった。今年から出場チームや賞金が大幅に増え、賞金総額は10億ドル(約1460億円)。浦和は1次リーグ敗退でも大会参加による賞金955万ドル(約13億9500万円)を獲得する。