「ＪＦＬ、ＦＣ大阪０－１マルヤス岡崎」（２７日、服部緑地陸上競技場）

　サッカーＪＦＬ第３３節が開催され、Ｆ．Ｃ．大阪はホームでマルヤス岡崎に完封負け。今季限りでの現役引退を発表したＦＷ川西誠（３０）のホームラストゲームを白星で飾ることはできなかった。

　時折降る雨と冷たい強風でやや荒れた天候の中行われたＦ．Ｃ．大阪のホームゲーム最終戦。前節を終えてＪ３入会の条件であるＪリーグ百年構想クラブでの上位２チームに届かないことが決まったが、２０１３年から９年間、Ｆ．Ｃ．大阪のエースとして君臨した川西のホームラストゲームでもある。その川西はベンチスタートとなった。

　なんとしても勝利で川西を送り出したいＦ．Ｃ．大阪だったが、試合開始直後こそＦＷ田中直のシュートなどで相手ゴールに攻め込むが、勝てばＪＦＬ残留が確定する相手になかなか得点を決めることができない。逆に１３分、セットプレーのボールをつながれ、最後はマルヤスＭＦ藤原にシュートを防いだこぼれ球を詰められ失点してしまう。

　後半、開始からＤＦ斉藤に代え、けがから復帰したＭＦ日高を投入し攻撃のリズムを変えるが、得点に結びつかない。そして訪れた後半１９分、田中直に代わり川西を投入。同時に投入されたＭＦ渋谷、ＦＷ坂本とともにゴール前を活性化させるが、相手の守備に阻まれあと一歩が届かない。４５分には、川西が普段は蹴ることのない直接ＦＫを蹴りゴールを狙うが、壁に阻まれて得点を決めることができない。試合終了間際のＣＫではＧＫ安田も上がって１点を取りに行くがはじき返された。

　試合後に行われた川西の引退セレモニーでは、背後に虹がかかる中、長年ともにＪリーグ入りを目指した仲間たちへの思いを語った。残る選手たちへ思いを託して、最後は自らの背番号と同じ１１度宙を舞った。