日本サッカー協会の田嶋幸三会長（６３）が５日、オンライン取材に応じ、国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）が検討しているＷ杯の隔年開催案について「現状では賛同できない」との立場をＦＩＦＡとアジア・サッカー連盟（ＡＦＣ）に文書で伝えたことを明かした。

　田嶋会長は選手の負担軽減という同案の趣旨に理解を示しつつも「放映権について全くクリアにされていない」と不満を示した。国際Ａマッチデーの再編も絡み、隔年開催でＷ杯予選が増え、国際親善試合が減れば、日本協会の収入が大幅減となる可能性もある。田嶋会長は「私たちの売り物がなくなる。とても耐えうるものではない」と語気を強めた。

　隔年開催案についてはＪ１名古屋やアーセナルで監督を務め、ＦＩＦＡの技術部門で要職に就くアーセン・ベンゲル氏らが推し進めている。ＡＦＣや北中米カリブ海連盟は支持するが、欧州連盟や南米連盟は反対の立場を表明している。

　ＦＩＦＡのインファンティノ会長は１２月に結論を出す意向を示しており、同２０日に会合を開く予定となっている。