鮮烈ハットのオナイウ阿道 5クラブで地道に磨いた力「やれるところで、しっかり」

 前半、自身3点目のゴールをアシストした小川(右)とタッチを交わすオナイウ(撮影・高部洋祐)
 前半、先制のPKを決め喜ぶオナイウ(中央)
 前半、先制ゴールを決め、原口(手前)と抱き合って喜ぶオナイウ
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 「W杯アジア2次予選、日本5-1キルギス」(15日、パナソニックスタジアム吹田)

 日本が5得点を挙げる快勝で、アジア2次予選を8戦全勝で終えた。そのうち、代表初ゴールを含む代表初ハットトリックで勝利に大きく貢献したFWオナイウ阿道(25)=横浜M=は、Jリーグでは5クラブ(アンダー22選抜は除く)を渡り歩きながら、着実に実力を磨いてきているストライカー。キルギス戦後のオンライン取材では、試合の感想や、今後について語った。

 不動の1トップであるFW大迫勇也がけがのため、今回の代表シリーズを途中離脱。その前に追加招集されていたのがオナイウだった。大迫がこなすような、味方からのパス、時にはクリアを受け取り、質の高い攻撃につなげる“おさめる”プレーも、この試合でオナイウは懸命に取り組んでいた。シュートも前半だけで8本放ち、ミスショットもあったものの、積極的にゴールを狙った。

 ハットトリックそのものは「結果という部分ではしっかりと、出せないより、出せた方がいい」としつつ、「やっぱり他のところの質をあげないと、相手のレベルが上がってきたら通用しなくなってしまう」と、総合的に高いレベルを発揮していくことを誓った。

 正智深谷高から千葉に加入したのが14年。しかし、すぐにA代表の争いに絡んできたわけではなかった。J2千葉での3年間で、1点、3点、6点と実績を積み上げ、J1浦和へ移籍。ここから期限付き移籍したJ2山口で22得点(18年)、さらにJ1大分では10得点(19年)と環境を変えながら、着実に結果を残していった。

 20年はJ1横浜Mで4得点。そして、今季は現時点でチームトップの10得点を挙げている。「いろいろな経験をしてきたからこそ。それがなかったら、ここにいなかったかもしれないので。いろんな人の出会いとか、それで得た経験とか」。各クラブでの様々な戦術、環境、指導者ごとに合わせて結果を残し、成長につなげていったという。

 身長は180センチと大柄なわけでもなく、自身でも「足は早くないですし」と語る。だからこそ、「そういう選手たちとは、そういう部分で、同じ土俵では戦えないので。自分のやれるところで、しっかりと戦って、そこでしっかり結果を残すことで自分の良さをアピールするっていうのが大事だと思う」と、やるべきことや、できることに注力してきたと語った。

 日本代表としては、秋からの最終予選では対戦相手とも、代表の生き残りでも、内外でより激しい争いになる。大迫に並ぶ1トップを張るプレーヤーへ飛躍するのか、今後が注目される。

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