森保ジャパン14発!W杯予選歴代最多を更新 502日ぶり2次予選再開で我慢大爆発

 「W杯アジア2次予選、モンゴル0-14日本」(30日、フクダ電子アリーナ)

 日本はW杯予選最多の14得点を奪い、モンゴルに14-0で大勝した。F組首位の日本は5戦全勝の勝ち点15とし、次戦に勝てば最終予選進出が決まる。新型コロナウイルスの影響でW杯予選は2019年11月以来1年4カ月ぶり。MF南野拓実(26)=サウサンプトン=の先制弾を皮切りに、FW大迫勇也(30)=ブレーメン=が代表自身初のハットトリックを記録するなど得点を重ねた。アジア2次予選の残りは5月31日から6月15日に組ごとに集中開催され、F組の試合は日本で行われる予定となっている。

 502日ぶりに再開したW杯予選に成熟度を増した日本代表の姿があった。声援も鳴り物もない無観客のスタジアムには、日本がモンゴルのゴールネットを揺らす音だけが何度も響いた。97年のW杯フランス大会1次予選マカオ戦の2試合で記録した10得点を上回り、W杯予選では歴代最多14得点を浴びせた。

 韓国戦を高い強度と緊張感で制した。森保監督やDF吉田は戦前「ビッグマッチ後」の難しさを強調していたが、指揮官と主将の懸念は杞憂に終わった。

 「結果」は非の打ちどころがなかった。開始直後から主導権を掌握。前半13分にMF南野が挙げた、W杯予選5戦連発となる先制点が歴史的大勝の号砲となった。90分を回っても攻撃の手を緩めず3得点を重ねた。後半47分、代表では自身初のハットトリックを達成したFW大迫は「これを続けることがW杯で勝てるチームになってくる」とうなずいた。

 森保監督は「志を確認したい」と呼び掛けた。志とはW杯8強という高み。点差を広げた前半途中にはタッチライン際から「やることは変わらないよ」とゲキを飛ばした。明らかな格下相手でも、問われているものは全選手が理解していた。

 「強化」にも一定の成果を見た。森保監督は2試合で招集した23人中、GK2人を除く全選手をピッチに送り出した。初選出のMF稲垣と招集2度目のMF古橋が2得点。DF松原、小川の両サイドバックも躍動した。

 合宿を通じて海外組に感化された国内組がピッチを駆け巡った。指揮官は「チーム作りにおける戦力の幅が広がった。新たな選手の経験値が上がったことはプラス」と国内組と海外組の融合に手応えをにじませた。

 後半途中にはMF南野と鎌田を2シャドーに配置する新たな布陣も試し、「今後の戦いのオプションとして上積みとなった」と可能性を見いだした。

 最終予選進出に王手をかけたが、先々には過酷な戦いが待ち受ける。吉田は「最終予選はこんな簡単にはいかない。期待も込めてまだまだ足りない」と表情を引き締めた。それでも最終予選を想定した韓国戦での内容には「作り出したものは非常にレベルが高いものだった」とした。

 「素晴らしい3月の活動だった。目標に向かって確実に前進している」と森保監督は笑顔で総括した。「結果」と「強化」の両輪が回り出し、日本代表が再び歩み出した。

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