三浦知良 54歳の誓い…コロナ禍に「明るい日差しを」キングカズがタキシードで誕生日会見

 贈られたバラの花を前にオンライン会見をする三浦知良(c)YOKOHAMA FC
 三浦知良に贈られた誕生ケーキ(c)YOKOHAMA FC
 オンライン会見をする三浦知良(c)YOKOHAMA FC
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 J1横浜FCの元日本代表FW三浦知良が、54歳の誕生日を迎える26日を前にオンライン取材に応じた。同日はJ1が開幕し、横浜FCは27日にアウェーで札幌と対戦する。シックなタキシードにちょうネクタイ姿で登場し、チームメートのDF伊野波雅彦(35)から花束を受け取ったキングカズ。コロナ禍で、いまだに多くの人が苦しむ状況に「こういう時だからこそ、エンターテインメントで明るい日差しを与えたい」と、プロ36年目のシーズンへの誓いを立てた。

 画面越しでも変わらない存在感だった。タキシードに身を包みカズは登場した。

 「やっぱりみんな期待しているのはゴール前での仕事だと思います。ぜひ、ゴールするところを見てもらいたい。そのために準備して実現できるように努力していきたい」

 54歳になってもサッカーへの情熱は薄れるどころか、増すばかりだ。「54歳になった感想は特にない。毎日毎日、自分がサッカーにどういう気持ちで向き合えるかということを考えている」。向上心も変わることはない。

 今季は、4チームが降格する。横浜FCはトップ10入りを掲げ、昨季課題となった得点力不足を解消するために実績あるFWを多く補強。「クレーベにしても、渡辺千真にしても伊藤翔にしても非常にクオリティーの高いFW」と、定位置争いをする新加入選手の実力は認めている。

 それでも「彼らよりもいいパフォーマンスで自分のポジションを取るにはやっぱり決定力、ゴールをコンスタントに挙げなければいけない」。練習試合や紅白戦から得点にこだわっているといい、今季こそジーコの持つJ1最年長得点(41歳3カ月12日)を塗り替えるつもりだ。

 そのために、練習後には自らの動きをコーチと動画で振り返っている。そこでは気付きもあった。「自分ではそんなにいいプレーではなかったと思うようなところも評価されていたりとか、そういうシーンが非常に増えてきたので、自分自身としては前向きになれる」。手応えもつかみ、キャンプ中の練習試合では「ペナルティーエリアの中で何回か決定的な場面に絡めた」と振り返った。

 コロナ禍での開幕に感謝の気持ちも込める。「お客さんが入って応援してもらえる、その中で試合ができる。その喜びは本当にかけがえのないもの。責任を持って戦わないといけない」と使命感に燃えている。

 ファン、サポーターに届けたいのは笑顔だ。会見はコロナ禍の影響でオンラインで行われ、会場には報道陣もいないため「さみしいよ」と言いながらも、自ら同じ誕生日の歌手・桑田佳祐(64)のものまねでバーズデーソングを披露して盛り上げた。

 またオフには、現在ハマっている映画『男はつらいよ』の舞台・東京都葛飾区にも足を運んだ。主人公の寅さんになりきり、帽子をかぶりスーツケースを持って訪れ、「地元の人から『寅さんかと思ったら、カズさんじゃないですか』と言われた。うれしかったな」と上機嫌に話した。

 カズは、サッカーもエンターテインメントの一つとし、「こういう(コロナ禍の)時だからこそエンターテインメントで明るい日差しを与えたい。少しでもいいニュースを届けられるようにしたい」。2021年、キングが日本中を元気づける。

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