C大阪【首脳陣一問一答】香川への復帰要請明かす クルピ氏への打診は「最近です」

 J1C大阪は20日、来季の新監督にブラジル出身のレビー・クルピ氏(67)が就任すると発表した。クルピ氏は過去3度、C大阪を率いており、異例の4度目就任となる。

 森島寛晃社長(48)と梶野智チーム統括部長(55)がオンラインでの取材に応じ、森島社長は「勝ち切るためには得点が必要。攻撃の積極性、選手の個性も出させて、結果にこだわるところは引き出してほしい」とクルピ新監督への期待を語った。

 また、梶野氏は10月にスペイン2部サラゴサを退団後、所属先が未定となっている下日本代表MF香川真司(31)に復帰を打診をしていることを明かした。

 一問一答は以下の通り

 -来季は4チームが降格する。監督を交代するリスクは

 森島社長(以下森)「もちろん(監督)継続も含めて考えていたが、勝ち切れない状況が続いた中、今年の結果だけではなく、来年再来年も含めて考えていかざるを得ない状況だった。来年(降格の)リスクがあるから、もう1年が終わった後に次へ進むかどうかを選択するかよりも、クラブとして、アカデミーの方向性も正していくタイミングで、トップチームもそのような形でチャレンジしようと決定した」

 梶野チーム統括部長(以下梶)「セレッソ大阪というクラブは残留を目的とするクラブではなく、常にトップ3に入らなきゃいけないクラブになっている。トップ3に入り、かつ若い選手、未来の選手を育てるというところにチャレンジをする」

 -来季の編成は若手が多くなるのか

 梶「経験豊富なレベルの高い選手がそろっている。そういった選手がいる間に、若い選手が1人でも2人でも出てくるような編成をしようと思っている。他チームから取る選手もできるだけ若い方が将来的にもいいと思っている。若い選手ばかりとは考えてないが、今年よりも平均年齢は1つくらい下がると思う」

 -当初からクルピ氏が候補だったのか

 梶「もともとクルピさんというのは念頭になかった。既にブラジルで監督業を引退しているという情報も知っていた。ロティーナさんを続投するという方向もあった。たくさんの監督候補と比較し、今まで指揮を執ってもらった監督も含めて候補を出した結果」

 -クルピ氏に就任を持ちかけたのはいつ

 梶「最近です。12月です」

 -本人の反応は

 梶「ビックリしていた」

 -最初は固辞されたのか

 梶「断られたというより『セレッソの未来を作るためにやる』という返事を最近いただきました」

 -決まったのは最近ということか

 梶「そうです」

 -ピッチで実践してほしいスタイルは

 森「ここ4年、守備は選手たちも自信を持ってやってきたものがプレーにも出ている。しっかり勝ち切るためには得点が必要になってくる。攻撃の積極性をより出していただき、選手の個性も出させて、結果にこだわるところは引き出していただきたい」

 梶「守備的とか攻撃的とかいうより、ロティーナさんは決して守備的ではなく、非常に戦術的で相手を分析して今年1年間やってきた。監督、選手だけではなく、クラブスタッフ全員が、その戦術に向けて一致団結してやった結果が今年の4位だと思う。クルピさんが何をやるかと言えば、その戦術的なものに加え、ある程度選手の個性を生かしてゴールにこだわるところだと思う」

 -実践してほしいスタイルをクルピ氏には伝えている

 梶「サッカーについては全く伝えていない。伝えているのは『セレッソの未来を一緒に作りましょう』ということ」

 -香川や乾の獲得にも扉は開かれているのか

 梶「今シーズンの始めにも話をしたが、香川真司選手も乾貴士選手が戻って来られるように、2人だけではなく、セレッソから海外に行って活躍した選手が、最後はセレッソで活躍して、セレッソで引退していただけるというのが一番望むもの」

 -香川や乾に復帰の声をかけているのか

 梶「声はかけている。本人に取材がいったり、プレッシャーがいくのは避けたいので、あまり話はできないが、今シーズンの夏も(第3登録期間の)10月も声をかけた。今も声をかけている。香川選手に関してはフリーの状態なので、どのタイミングでも入れる。彼次第であると思う」

 -クルピ氏が来るので帰って来て欲しいという言い方か

 梶「それは別のもの。以前ロティーナさんにも(香川に)帰って来てもらうようにメッセージ動画を作ってもらい、それを彼に見せて話をしたこともある」

 -財政面が理由でロティーナ監督の続投をあきらめたのか

 森「金額が高額という理由で最終的に決めている訳ではない。クラブとして全体的なこと、今シーズンだけでなく、来年再来年も考えていく中でのチーム作りの決断」

 -クルピ氏は何年のスパンで期待しているのか

 梶「クルピさんに期待しているのは早ければ1年。ある程度のベースがチームにはある。クルピさんはセレッソのことを全然知らない訳ではない。トップ3は当然だが、クラブが求めるベテランと若手の融合も含め、若手の成長も含めて、最短では1年で結果を出してもらいたい」

 -サポーターはロティーナ監督交代の理由を求めている

 森「決して優勝していないからダメということではない。クラブとしてこれからしっかりクラブ経営をしていくため、ここ2、3年財政面で厳しい状況が続いているので、クラブが骨太に、しっかりとした形に持っていくために、今結果がいいから来年というのではなく、しっかりと作り上げてくれたものがあるからこそ、ベテラン選手がいるからこそ、ここで若い選手が育ってくることを期待して、そこをクラブとしてやっていこうという方向性に切り替えた」

 (続けて)「昨シーズンまで若手選手を使ってないという訳ではないが、積極的に関わっていくというところは、今までクルピ監督が積極的に起用していただいていた。あとはクラブを知っているということでこのような決断になった。皆さんも成績が悪いから交代するというのが一番分かりやすいと思うが、クラブを存続していくために、結果がダメだから交代というより、皆さんの意見の中でも、毎回グラグラして大丈夫かと言われるが、クラブとしてしっかりした方向を向いてやっていくことが一番大事だと思う。アカデミー、トップも含めて、育成を大事にしてやっていくという方向性を示していくということで決断をした」

 梶「付け加えると、ロティーナさんの続投というのは第一に考えた。ロティーナさんがダメだという理由で代えるという訳ではないとご理解ください」

 -トップ3を目指さないといけないという考えの理由は。選手の質か、財政的なものか

 梶「総合的なもの。いい選手がそろっていると思っている。素晴らしいレベルの選手がそろっているし、予算的にも決して低い予算でもない」

 -こういう選手がいるのに(使わない)と思う部分があったのか

 梶「選手の起用に関しては監督の専権事項なので、この選手を使えばいいのにという感覚では見ていない。なぜ(若手が)伸びてこないんだろうと、そっちの方。もしかしたら選手の方に理由があるのかもしれない。選手を育てないといけないクラブというのは事実」

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