「ＡＣＬ・準決勝第１戦、浦和２－０広州恒大」（２日、埼玉スタジアム）

　２大会ぶり３度目の優勝を狙う浦和が２－０で広州恒大（中国）を下した。前半１９分にＦＷファブリシオ（２９）が先制ゴールを奪い、後半３０分にＭＦ関根貴大（２４）が追加点を奪った。第２戦は２３日に広州で行われる。２戦合計で勝ち上がれば、決勝では西地区のアルヒラル（サウジアラビア）－アルサッド（カタール）の勝者と顔を合わせる。

　美しくも力強い２本の赤い矢が、埼スタの夜を貫く。“前半”の９０分間は、相手にアウェーゴールを許さぬ、２－０の完封劇。３度目のアジア制覇に向けて好発進となった。

　まずスタジアムが歓喜に揺れたのは前半１９分。左サイドからＭＦ関根のパスを受けたＦＷファブリシオが左足を強振。アウトサイドにかかった美しいミドル弾を放った助っ人は「今日のようなゴールを決めるために練習してきた」。貴重な先制点に胸を張った。

　勢いは衰えない。後半３０分、今度は左ＣＫからクリアミスを拾った関根が右足をフルスイング。力強い弾道がネットに突き刺した。「まだ何も終わっていない。これで次に行けるのが決まったわけではない」と喜びは控えめだったが「次に向けて良いアドバンテージになった」と話した。

　守備陣も奮闘。準々決勝で鹿島を粉砕したＭＦタリスカ、ブラジル代表ＭＦパウリーニョらに対してＤＦ槙野、鈴木らが体を張った守備で相手の強力な個を封殺した。

　７月６日のリーグ仙台戦以来となる、埼スタでの勝利。自信を持って敵地での“後半”に臨む。