【西野監督会見5】勝てる確率の上がり幅「1%、2%どころじゃない」

 日本サッカー協会が12日、都内のJFAハウスで西野朗日本代表監督(63)の就任会見を開いた。日本代表の選手たちについて、監督交代というカンフル剤を注入されたことを受けて、「この状況に対する危機感もそうですし、日本サッカーに対する強い気持ちは持ってくれたと思っています」と、意識に変化が芽生えたことを期待。W杯で勝てる確率の上昇は「1%、2%どころではない」と語った。以下、一問一答の要旨【その5】。

 -メンバー絞り込みはハリルホジッチ前監督の作業を引き継ぐのか。

 「できればフラットな状況で考えたいとは思いますけど、実際、監督のもとでリストを作成している中で、ベースとなる選手たちは現状も変わらないと思います。これからも、その選手たちをベースにした上で考えていくことがベストだと思います。(中略)」

 -何パーセントぐらい勝てる確率が上がる思うか。

 「勝てる確率を高めていくには、選手たちのプレー、本来持っているパフォーマンスがしっかり出た、出させた上で結果が間違いなくついてくると思う。そこを追求したいですし、選手たちにも強調したいと思います。(中略)間違いなく、こういう事態になって、新たな、いろんな気持ちを持っているはずです。1%、2%どころではない。相当選手たちは、この状況に対する危機感もそうですし、日本サッカーに対する強い気持ちは、さらに持ってくれたと思っています」

 (続けて)「現に昨日、一昨日のゲームを見ていても、そういう選手たちの気持ちは伝わりますし、いろんな意味で勝てる確率っていうのは、現状からかなり高まっていると思います。最終的な勝負に対しての(勝つ)確率も間違いなく上がっていくはずだと思います」

 -目標は。

 「かつて(アトランタ)オリンピックで2つ勝っても上に上がれなかったことを経験しています。オリンピックでも、W杯でも6ポイントとっても上がらないことも考えられる。そういう予選(1次リーグ)ですけど、1試合1試合の戦いでベストを尽くして、チャレンジしていくという姿勢の中で戦っていきたい。(答えを)濁すようですけど、予選を突破したいと思います。もちろん。そういう力を信じて(チームをつくって)いくここ2カ月だと思います」

 (続けて)「選手には、こういう数字的な目標を与えるつもりはないです。経験のある選手たちは特にそう思っていると思いますし、あえて(いう必要はない)と思います(中略)」

 -強化のスケジュールは。

 「当初の(ハリルホジッチ)監督の予定ですと、5月の19日、20日が国内組の最終戦。それが終わった後、あまり休暇がなく招集して、キャンプに入り、ガーナ戦(5月30日)に入っていくということですが。現実、ここ4月、5月の国内組のマッチスケジュールを見ますと、ACLの敗退もありますが、ルヴァン杯も含めて試合の数は相当な数で、いかにしていい形でリフレッシュして、そういう時間を持ってキャンプに入ってもらいたい」

 (続けて)「海外組も5月の2週ぐらいで終わってしまうスケジュールだったり、中南米のメキシコのスケジュールは4月の中で終わってしまうような状況で。(中略)トレーニングマッチ的なことを国内で、状況によるんですけど、考える必要があるのかなと思っています。まず、非常に40日以上の(長い)拘束になりますし、国内のスケジュールがタイトな中でメンタリティーをどうキープするのかが大事になりますし、ストレスになるのなら考えていきたいと思います。スケジュールが1カ月の中で状況が違う中で、ガーナ戦に入っていく上で、必要性があれば(練習試合を組みたい)と思います」

 -西野監督が信頼関係を構築する中で重視するものは。

 「指導者にとって信頼関係を構築することは、数字でもはかれませんし、雰囲気で感じるのか…。私自身もスタートメンバーで使っている選手以外はどうなのかな(どう思われているのかな)と思うところも感じていました。本当にチームの方向性でベクトルが合っている中で…。逸脱する選手は、感覚的ちょっと…というのがある選手もたくさんいますし、そういう選手たちも一つの目標に向かっている中であれば、まったく問題ないと思うところもありますし」

 (続けて)「信頼関係というのは本当にチームをよくしたい、勝ちたい、タイトル取りたい、出場権取りたいというような目標に全員が向かっていける状況を感じることだと指導者としては思うところで。選手は試合に出場できたり、制限があったりということはたくさんあるので。最後は指導者の方向性、情熱であったり、選手に対する気持ちをストレートにぶつけているかどうかと感じます」

 (続けて)「それが(今の日本代表で)決して薄れてきたということではなく、チームの中で、いろんな話、コミュニケーションをとった中で構築していくこと。それがチームづくりでは大変なことだと思いますし、代表チームはスポット(限られた期間)で集まって、ストレスを抱えたまま戻してしまう選手もいるので、そういうことのケアも代表チームの中で密にとっていかなきゃいけない作業かなと思います」(会見終了)

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