鹿島激震 石井監督電撃解任 盟友鈴木強化本部長、非情宣告「勝つための仕事」

 J1鹿島は5月31日、石井正忠監督(50)を電撃解任した。鹿島は今季、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)制覇を最大目標として大型補強をして臨んだが、30日、16強での敗退が早々に決定。かねて監督-フロント間で選手起用や交代、調整法などで食い違う面もあり、この日になって、最終決断に至った。後任には大岩剛コーチ(44)が昇格する。

 解任はこの日午前中に通告された。石井監督は公式SNSを通じて「私の力不足で皆様のご期待に応えることができませんでした」と謝意を述べた。

 他のクラブなら、考えられないタイミングでの電撃解任劇だ。Jリーグでは2連敗中とはいえ、1試合未消化で7位。ACLは前夜、16強で敗退したが、1次リーグは1位通過していた。それでも、大ナタは振るわれた。

フロントとズレ

 鈴木満取締役強化本部長(60)は選手起用や調整法などで「ズレがあった」と振り返った。その上で「最終的には勝ちたい。だから今、判断した。変化をもたらした方が勝つ可能性が高まると思ったから人事をした」と決断理由を明かした。

 鹿島ではかつて99年のゼ・マリオ監督、15年のトニーニョ・セレーゾ監督が途中解任された。当時もJリーグで1桁順位に位置しながらの交代劇だった。非情に見える人事は、常勝鹿島を築き上げた手法の1つだった。

 選手会長のDF昌子源(24)は「監督のせいじゃない。プレーするのは自分たち」と無念の表情。「選手として一番の薬が監督解任。それで(チームが)変わるのではなく、そうなる前から同じテンションでやらなきゃいけなかった」と悔やんだ。

昨季好成績も…

 石井監督は15年7月に就任し、ナビスコ杯(現ルヴァン杯)で優勝。昨季はJ1と天皇杯を制し、クラブW杯で準優勝。現役時代は1年を除いて創設期から鹿島一筋だった。鈴木本部長は「25年中、24年一緒にやってきた。(決断は)辛かった」と漏らす。昨季の日本一、世界2位監督への非情通告を経て、常勝への道を進む。

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