岡野元日本サッカー協会会長のしのぶ会に約870人 釜本氏「ささいな思い出多い」

 元日本サッカー協会会長で、2月2日に肺がんで亡くなった岡野俊一郎さん(享年85)をしのぶ会が24日、文京区内で行われた。存命中はサッカーだけでなく、国際オリンピック委員会(IOC)の名誉委員にも名を連ねるなど、日本のスポーツ界を発展させた岡野氏だけに、約870人の参列者が集まった。

 68年のメキシコ五輪で、サッカー競技で共に銅メダルを獲得した釜本邦茂氏は、岡野さんとの一番の思い出について「66年のアジア大会(バンコク)、3位決定戦で足を痛めてね。勝っていたので岡野さんに『交代してくれ』って言ったら、足に水をかけられて『治ったぞ』と言われてね。そんなささいな思い出が多いね」。釜本氏が初めて日本代表に入った時からの付き合いという、恩師との別れに「サッカーをやっている時は、岡野さんや長沼(健=元日本代表監督、日本協会会長)さんを見てきたからね…。安らかにしてほしいね」と思わず目に涙を浮かべた。

 また、2002年の日韓W杯を率いたフィリップ・トルシエ元代表監督は「岡野さんが私を(監督として)呼んでくれて、私(が代表監督)の時代の会長さんだった。彼はよく私のことを『私の息子だ』と言っていた。実際、私の父とは一歳しか違わないので、私も父のように思っていた。私を守ってくれる存在だった」。そして「日本のフットボール界は、偉大な人を失った」とあらためて話した。

 しのぶ会を主催した日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「岡野さんの遺志を日本サッカー界、そしてスポーツの未来につなげていきたい。身が引き締まる思い」と話した。

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