G大阪 2年連続準優勝…ルーキー呉屋 悔しPK失敗

 「YBCルヴァン杯・決勝、G大阪1(PK4-5)1浦和」(15日、埼玉スタジアム2002)

 浦和が1-1の延長戦からもつれ込んだPK戦でG大阪を5-4で下して13年ぶり2度目の優勝を飾り、優勝賞金1億円を獲得した。G大阪は昨年に続き準優勝に終わった。

 G大阪サポーターの悲鳴と地鳴りのような浦和サポーターの大歓声。それでも、絶対に涙は流すまいと決めていた。大卒ルーキー呉屋大翔(22)は、4人目のキッカーとして蹴ったPKを阻まれ「責任を感じています」と何度も繰り返した。

 自信はあった。PKキッカーを選ぶ長谷川監督の「いけるか?」という問いに、即座にうなずいた。「あのチャンスを決めきれなかった悔しさも込めて蹴ろうと思ったので」。

 「あのチャンス」とは、延長後半の終了間際、自身のシュートがポストを直撃した場面だった。こぼれたボールはゴールライン上を転がり、最後はかき出された。転がる方向がわずかでも違えば、ヒーローになっていた。

 チームは2年連続で決勝で涙をのんだ。しかし呉屋の決断に懸けた長谷川監督は、一切の悔恨を感じさせない口調で「勇気のあるPKだった」とたたえた。「ただ、普通は新人で外したら、泣いて『すいません』って言うだろ」とも。愛のあるイジリは「成長していつかガンバにタイトルをもたらしてほしい」と思うがゆえだ。

 「必ずはい上がります。ゴール、タイトルという形で借りを返したい」と呉屋。下から見上げた表彰台の光景を目に焼き付け、再起を誓った。

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