Jリーグ、ルール変更で求められる審判レベルの向上

 サッカーのJ1リーグは、2日から第2ステージ(S)が開幕した。第1Sの成績と合わせた年間順位をこれまでと変わらずに追い求める一方で、リーグ戦終了後のチャンピオンシップ出場を目指して、J1の18クラブは仕切り直しのスタートを切った。そして日本サッカー界としては、この段階から競技におけるルールの変更が実施されている。

 世界的にも大きな出来事とされているルール変更が決定されたのは3月5日。英国・ウェールズで行われた国際サッカー評議会(IFAB)の第130回年次総会で、2016-2017年シーズンからの競技規則改正が決まったためだ。世界的には、欧州選手権(フランス)や南米選手権(米国)などでも既に導入されており、日本ではトップリーグに当たるJ1の第2Sから適応されることとなった。

 新ルールでは、多くの部分で変更されている。全容を含めた細かな内容については、日本サッカー協会の公式HP内に翻訳されたものが掲載されているため割愛するが、観戦する立場として特に大きな関心となりそうなのが「決定的な得点機会阻止における罰則」だろう。簡単に言えば、失点のピンチにおけるファウルのことを指しており、これまでは原則として(1)攻撃しているチームにPKが与えられる、(2)反則したプレーヤーは退場処分、(3)当該プレーヤーには次試合以降の出場停止処分が課せられる、といったいわゆる「三重罰」というものが適応されていた。

 これについて新ルールでは、ペナルティーエリア内において正当なタックルの延長におけるファウルでは退場処分ではなく、警告による「二重罰」でとどまる可能性が出てきている(もちろんPKは与えられる)。このルールがさっそく議論を呼んだのは、7月2日の第2S開幕節である福岡-浦和。浦和DF槙野智章が前半21分に得点機会を阻止したとして一発退場処分となり、福岡にはPKが与えられた。槙野は次節も出場停止となり、従来通りの「三重罰」となった形だ。このファウルについては、新ルールでも「三重罰」の適応となる「手を使って相手をストップする」というファウルに該当するため、正当な判定となっている。

 だが、今後はもっと微妙なシーンでの判定が求められる場面も増えてくるだろう。PKおよび、退場処分は試合の展開を大きく変える出来事だ。試合をさばく主審は、瞬時に的確なジャッジを下す必要が出てくる。Jリーグに対しては、以前から言われ続けている審判レベルの向上が、今後も求められることになりそうだ。シーズン終盤に向けて、熱量を増してくるJリーグ。審判が主役だった、というような試合がなくなることを期待したい。(デイリースポーツ・松落大樹)

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