鹿島・夢生2発 代表でも決める!

 「J1、鹿島2-0FC東京」(19日、カシマサッカースタジアム)

 鹿島は日本代表FW金崎夢生(27)が2得点を挙げ、FC東京に快勝。首位川崎と勝ち点1差の2位に浮上した。川崎は、MF中村憲剛(35)の2得点などで甲府に圧勝。前節はインフルエンザで欠場した日本代表FW小林悠(28)はバヒド・ハリルホジッチ監督(63)が見守る前で、フル出場して大勝に貢献した。神戸は約9カ月ぶりに先発復帰したFW小川慶治朗(23)が先制点を奪い、公式戦9試合ぶりにG大阪に勝利した。

 ストライカーの本能が凝縮されたFW金崎の2得点だった。0-0の後半5分、DF山本のシュートに鋭く反応。左足でコースを変えて流し込んだ。シュートの瞬間、一度動き直すことでオフサイドラインの網をかいくぐった。同43分にはゴール前のスペースに入り込み、右足ボレーを突き刺し勝負を決めた。

 「勝てて良かった。最終的にクロスに合わせただけ。何も考えていない」と素っ気ないが、チーム総得点4点中、実に3得点が金崎のゴール。その存在感は際立っている。

 得点に加え、目を引くのが献身性。前線から激しい守備で、走行距離はMF柴崎に次いでチーム2位の11・439キロに達した。スプリント回数24回は両チーム通じてトップ。視察に訪れたU-23日本代表の手倉森監督も「アグレッシブで守備にも攻撃的精神を感じる。積極性がチームを勝利に近づけている」と称賛の言葉を並べた。

 自らのスタイルを貫く。恩師の教えを守り、ユニホームをパンツに入れてプレーしてきた。だが、今季から背面の裾にスポンサー企業名が入ったため、選手はシャツを出してプレーすることが徹底されている。それでも背面側だけ出してプレーを続け、「自分としてはシャツを入れて臨めば100%の力が出せる」と胸を張った。

 21日から日本代表合宿に臨む。昨年11月のW杯2次予選シンガポール戦では代表初ゴールを決めている。17日の代表発表会見ではハリルホジッチ監督から「チャンスをつかんでほしい」と期待を寄せられた。代表定着へ「しっかり頑張りたい」と、短い言葉に決意を込めた。

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