仙台の宿命 笑顔届ける無失点勝利

 「J1、仙台1-0鹿島」(12日、ユアテックスタジアム仙台)

 仙台が鹿島を1-0で下した。鹿島は今季初黒星。

 無失点勝利を飾った仙台の選手たちを、ホームの大歓声が包み込んだ。11日に東日本大震災から5年を迎え、同じ被災地クラブ、鹿島との意地がぶつかった特別な一戦。開幕2連勝中だった強敵に完封勝ちし、GK関は「みんなよく走ってくれた。仙台らしかった」と胸を張った。

 「自分たちはプレーで勇気を与えるしかない」。試合前に誓い合った選手は、9日まで千葉県内で行われた3日間の日本代表候補合宿に6人を送り込んだ相手に堂々と立ち向かった。前半8分、FWウイルソンの左クロスをMF金久保が右足で押し込み先制。その後は必死に体を張り、負傷したGK六反の代役で出た関も好守で救った。

 クラブの宿命は変わらない。ことし1月の始動日は、津波で犠牲者が出た宮城・大川小で遺族から話を聞いた。入団2年目の金久保は「僕にも子どもがいるし、胸が痛くなった。少しずつ力になれたらいい」と実感を込めて話す。

 一つでも多く勝利を重ね、被災地に笑顔を届けることが全員の願いだ。渡辺監督は「このような試合をずっと続けていくこと。満足せずに歩を進めていきたい」と言葉に力を込めた。

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