「イタリアリーグ、ＡＣミラン０－４ナポリ」（４日、ミラノ）

　サッカーセリエＡ第７節ＡＣミラン対ナポリが４日夜、ミラノのサン・シーロ・スタジアムで行なわれ、ミランはナポリに０-４と大敗した。ミランの日本代表ＭＦ本田圭佑は出場しなかった。ナポリは前半１５分、ＭＦアランが先制ゴール。後半３分にはＦＷインシーニェが追加点を挙げ０-２とした。また同２２分にもインシーニェが左サイド２５メートルのＦＫを直接決めて０-３へ。同３２分にはミランのＤＦエリがオウンゴールで０-４と一方的な試合で幕を閉じた。本田はアップすることもなく試合後、正直な自分の気持ちをミックス・ゾーンでぶちまけた。

　以下、本田との一問一答。

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　-今日の試合はだいぶんやられてしまったが。

　「そうですね。前半はけっこういい勝負していて、失点のシーンは自分たちが招いたものだった。その後、どちらかというとナポリの方が勢いがなくなり始めて同点になるチャンスも何本かあったんですけれど…。後半は全く違った試合になってしまったんですけど、個人的にはあんまり問題は…問題点がわかりやすくなっただけで、問題点は変わっていないし、問題点が大きくなったというのではないですし、それをたぶん今日の試合でファンや経営陣、選手たちは大きく傷ついて大きく気づくんでしょうから、今日の敗戦を大敗をしっかりと、この敗戦から何かを学ばないといつまでたっても再建というのはほど遠いと思います」

　-次に出られるチャンスは必ず巡ってくると信じているか。

　「っていうか、何で出れなくなったかもわからないんで。あと、こういった戦いやってて出れなくなる、出るチャンスがない方がおかしいでしょ？ただ誰が…イタリアのメディアにも大問題なんですけど、誰がいいとか誰が悪いとかいうことをこの試合で話し合う時点でまずナンセンスなんですよね。ある程度、誰がやっても無理っていうのはもうわかったと思うんです。この３年ぐらい（のＡＣミラン）で。そこを、しっかりまわさないと。シティーやパリ・サンジェルマンくらいお金を使うか、そうじゃないならもう少しストラクチャーの部分から見直していかないといけない。でも選手が気づいていてもこのチームは変わらないんで…。やはりその時に経営陣が気づく、そして監督が気づく、そして選手たちが気づく、と同時にファンたちもやっぱり気づいていかないと。僕はそのファンの拍手のタイミングを見ていても、勝つことだけに左右されているファンだなっていうのはすごい感じるんで、内容など見ないし、勝てば拍手するし」

　-監督は精神的なものがあるんじゃないかと言っている。怖がっているとか、もっと思いっきり行かないといけないとか、決定力が欠けるとか。

　「それはどういうことなんですかね。その時点でそれは選手に責任があってという話をしている時点でナンセンスだと思う。（ＡＣミランは）３年間いろんな選手を試してきて、これでまた１００億ぐらい使って今、また試しているわけでしょ？で、トップトップのプレーヤーでないにしても、各代表選手が集まっている集団でしょ。じゃ、それでなぜ彼らが出ている選手が与えられたポジションでいきいきとプレーできないのか。もう少し構造的なもの、評価基準ですね。評価基準をメディアからファンから監督から経営陣から全員変えることができたら大きく再建につながるんじゃないかと思う」

　-トップ下の役割を与えられてて、（イタリアでは）トップ下の考え方が少し違うということか。評価が違うということか。本田選手はもう少し攻めたらどうかという声が挙がっていたが。トップ下で基点になるというだけでなく、ゴール前に切り込んでいくような。ファンたちはそういうものを求めていたような気がするが。

　「あのー、（説明が）長くなるなぁ（笑）。すこい専門的な話になってしまうので…あれなんですけれど。シンプルに言えばヒントは今日のナポリにあると思います。それでわからないようであれば（チームの）再建はあと５年、１０年かかるんじゃないかなと思います」

　-今日のナポリを見ているとサポートがすごく早かった。ボールが動かした時点、普段ああいう距離感でボールの交換ができれば、本田選手にとってもいいのではないか。

　「そんなんもう、２年間思っている話なんですけれど。逆に聞きたいです、イタリア人に。それを気づかないのかと。これユーベが今、弱くなったら…ユーベ自体も危ないでしょ。ほんとイタリア自体が危ないですよ。だから、イタリアのメディアにこれ伝えて下さい。僕がこれを話していたって。また散々僕のこと叩かれるんでしょうけれど」