本田「得点に絡むことで貢献したい」

 「イタリア1部リーグ、ACミラン3-1パルマ」(1日、ミラノ)

 ACミランの日本代表FW本田圭佑は得点にこそ絡まなかったが、フル出場でチームの勝利に貢献した。本田は4-4-2の右サイドハーフで先発。前半途中から左サイドのMFチェルチとポジションをチェンジし、後半途中からは4-3-3へのシステム変更に伴い、3トップの左サイドに上がった。ミランは今年初の勝利で勝ち点を29にのばし、8位に浮上した。以下は本田の一問一答。

  ◇  ◇

 -ようやく勝てた試合だった。

 「やっと、と言うか、僕は帰ってきたばかりなので。そういう感じはしませんけれど。それでも帰ってきてからのチームの雰囲気というのは行く前とやはり違ったし、そんな緊張感はあった中での勝利だったの。特に監督はホッとしているのではないかと思う」

 -どんなところが違ったか。

 「やっぱりここのクラブは、現在チャンピオンのチームじゃなくとも、そういう精神が残っている。1敗の重みというのが他のチームとはぜんぜん違う。年明け2敗、3敗して、そんなに年明けで悪かったことはない、何十年なかったという話なので、やはりそういう所からみても常勝軍団の1敗の重みというのは、帰ってきてからネガティブな雰囲気として感じ取っていた。その中で、自分は自分らしく自分のペースで何かこのチームにいいものを与えられたら、と思ってプレーしていた」

 -今日のプレーについて自分ではどうだったか。

 「役割が行く前と少し、システムも変わって…多少。監督からはそこまで変わってはいないとは言われてはいる。とはいえ、やはりかなり中まで絞るって所を考えても、以前に3トップをやっていた時と、守備の時のポジショニングとは明らかに微妙に変わってくる。そういう意味ではバランスを取らないといけない状況が、試合の中で多くなった」

 -セットプレーを1本も蹴らなかったが、試合前から決まっていたのか。

 「いや、蹴るか蹴らないか基本的に僕が決めろ、というふうに指示を受けている。今日はポジション的にアレックスが蹴るほうがいい位置だったので、譲るという形になった」。

 -バランスの意味でどうしても下がらなければならない、深い位置からスタートしなければならなかった。その部分で、なおかつ攻撃の仕事に絡まなければならない。難しさがさらに増しているか。

 「だから運動量は増やさないと。そこに行くまでの距離は増えている。点を取ろうと思うとやはり走行距離というもの、あと相手との駆け引き、守備から攻撃へのタイミング。あとは守備をどの位置をとるか、というのも状況に応じては低く下がり過ぎないよう気をつけないと。相手によって変えていかなければならない」。

 -今日は左サイドでのプレーが試合の半分以上だった。違いは大きいか。エル・シャーラウィが怪我していることを含めると、そういう場面も多くなるだろう。

 「(左右両サイドできる)ボナヴェントゥーラはもう少しで戻ってくる。そうなった時、攻撃陣が非常に多くなる。その時、まずレギュラー争いが絡んでくる。その中でしっかりと自分の役割をこなして、あとは得点に絡むことで勝利に貢献したい」。

 -(選手間の)距離が遠いことが気になった。(アジア杯による離脱)前よりもそれぞれの距離が遠くなって、ボールをもらった時に相手に囲まれたり、下がらなければならなくなっている。

 「もともとミランは遠い。新しいミランを作っていかなければいけないと思う。でも印象としては、全盛期も遠かった。それを結局、カカとかシェフチェンコがピルロから1本パスを受けて、そのまま点を取ってしまうというか、けっこう(ミランの)文化なのではないか。イタリア代表チームも遠いし。だからイタリアサッカーの文化としては、けっこう遠くて、あまりパスサッカーを好まないでしょ。詰まってたら前に蹴れ、リスクを負ってまでボランチに当てる必要はない、と」。

 -手数をかけるならゴールまで先にいけ、ということか。

 「将来のビジョンを描くならイタリアはもっと周りのサッカーを勉強しなければならないし、受け入れていかないと取り残される可能性はある」。

 -実際にそういう議論はある。

 「トレンドだから。ただトレンド追うのは正しいとは限らないが、そのトレンドを知った上で自分たちのサッカーを貫くなら貫く、ある程度、新しいものを取り入れていくならいくという勇気も別に恥ずかしいことではない。イタリア文化はあまり新しいものを取り入れないことが良さでもあるから。そこは難しい」。

 -後半、4-3-3になった。その方がうまくパスが回ったり、動きやすさはあるか。

 「全体的に4-3-3になった後も左は左なんで、持った時の景色は今までとぜんぜん違う」。

 -ボールを持った時の意識はチャンスメイクか。

 「チャンスメイクというか詰まってしまう。左、左に追いやられた時に選択肢がなくなっている印象を受ける。そこをどういうふうに、もうちょっと予め、FWにワン・ツーにしたいから早めにサポートに来てくれ、と言うとかもっと早めにボランチのところにつけて自分が中に受けて反対側に斜めにドリブルしていくとか。だからすべて距離感の遠さからプレーが困難になっているのは事実。コミュニケーションと、あとは変えていくという作業だろう」。

 -遠さをいい距離に変えていく、ということか。

 「メンバーにもよる。あと監督もそれがやりたいとは限らない」

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