興梠が出場直訴「気持ち100%以上」
「J1、浦和-G大阪」(22日、埼玉)
勝てば8年ぶりのリーグ優勝が決まる首位の浦和が、5差で追う2位・G大阪との直接対決へさいたま市内で調整した。10月26日のリーグ鹿島戦で右足腓(ひ)骨を骨折したFW興梠慎三(28)が全体練習に復帰。ミハイロ・ペトロビッチ監督(57)に出場を直訴した。G大阪は吹田市内で非公開調整。主将の日本代表MF遠藤保仁(34)を中心に、目の前での優勝決定阻止への決意を示した。
常識では考えられない、魂の直訴だった。鹿島戦での負傷から、わずかに26日。前日に部分合流を果たしたばかりの興梠は、ミニゲームに参加していた。
練習後にはペトロビッチ監督と青空会談。「(出場の)準備はしています。状態は70、80%かもだが気持ちは100%以上。自分の意見を聞いて、あとは監督が決めること」。G大阪との大一番への出場を願ったという。
驚異のスピード回復だ。鹿島戦で右足腓骨を亀裂骨折。試合後にも自らの足で歩いていたが、ピッチ上でのリハビリ期間はわずかに1週間程度。チームのメディカルスタッフも「早いな」と驚いたという。
指揮官は「ベンチ入りする可能性はある」とだけ話したが、現実的には出場は不可能。それでも「諦めたらそこで終わり。これでサッカーができなくなっても悔いはない」と興梠。願いは届くのか。