バーゼル・柿谷 冷静欧州デビュー

 「スイス1部リーグ、バーゼル3‐2トゥーン」(2日、トゥーン)

 W杯ブラジル大会の日本代表FW柿谷曜一朗(24)が加入したバーゼルは、アウェーでトゥーンと対戦し、柿谷は後半32分から初出場を果たした。移籍後初めてベンチ入りした柿谷は左MFでプレー。得点には絡まなかったが、約15分間のプレーで随所に存在感を見せた。チームは3‐2で勝ち、開幕3連勝となった。

 敵地の一角を占めたバーゼルサポーターから喝采を浴び、柿谷が憧れの欧州のピッチに立った。開幕3戦目の後半32分、途中出場で4‐3‐3の左FWに入った柿谷の左手首には、いつもと同じように白いテーピングが巻かれていた。出場時間はロスタイムを含め15分ほどだったが、デビュー戦の背番号14は随所で存在感を放った。

 最大の見せ場は後半38分。味方との連係でペナルティーエリア内に攻め込み、相手DFに後方から倒された。右手を挙げ、大きな仕草(しぐさ)でファウルをアピール。PK獲得かと思われたが、惜しくも主審の笛は鳴らなかった。守備でも2度、果敢なスライディングタックルで相手ボールを奪いにかかり「点を決めようと思ってプレーしていた」という積極性をアピールした。

 W杯では途中出場2試合で計25分間のプレーにとどまり、日本代表も1次リーグで惨敗した。「W杯をベンチから見ていて、やっぱり海外の選手はすごいなと思った。世界のビッグクラブで戦っている、そういう経験をしたいし、そういう選手たちとプレーしたい」。素直な思いが募っていった。

 初出場にも「一歩踏み出したとか思っていない」と興奮や感動は見せなかった。投入されてからファーストタッチまで10分以上を要するなど、連係面での課題は自覚している。

 リーグ5連覇中の強豪で「早くチームに溶け込めるように、貢献できるように頑張る」と静かに闘志を燃やす。4年後のW杯を見据え、24歳の新たな挑戦が始まった。

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