“港のクリロナ”滝川二・木下就活弾!

 「高校サッカー選手権・1回戦、滝川二2-0山形中央」(31日、市原臨海)

 8会場で15試合が行われ、前々回大会優勝の滝川二(兵庫)は、山形中央(山形)を2‐0で下した。大手スポーツメーカーのナイキが主催する若手を対象とした世界規模の合宿に参加し、日本人でただ一人、最終選考16人に選ばれたMF木下稜介(3年)が、先制点を決めるなど存在感を放った。

 “港のクリロナ”が躍動した。まずは前半38分だ。ゴール前でボールを受けると左足一閃(いっせん)。力強い弾道がゴール右上を射抜いた。「初戦ということで緊張もしていたが、『絶対自分が点を取る』とみんなに言っていたので、取れて良かった」。会心の一撃に笑みがこぼれた。さらに後半6分には、切れ味鋭いドリブルから2得点目の起点に。2年ぶり2度目の全国制覇を目指すチームを勝利に導いた。

 現時点では卒業後のプロ入りが決まっていないが、今大会の注目選手の一人だ。今夏、世界中の若者を対象としたナイキのスカウトプロジェクトで、約10万人の応募の中から、欧州強豪クラブとのプロ契約を目指すツアー参加者16人に残った。

 バルセロナで行われた最終選考では「ゲームで2、3点取ったので(名前を)呼ばれる自信はあった」。現地ではバルセロナのスペイン代表DFピケら世界的スターとボール回しする機会もあり「めっちゃオーラがあった」と、トッププロの姿を目に焼き付けた。

 ポルトガル代表FWクリスティアノ・ロナウド(27)にあこがれる18歳には、観戦したOBの代表FW岡崎も「変化をつけられる。うまいなと思った」。卒業後は大学進学も考えたが「イチかバチかですけど、ナイキのツアーもあるので今は決めてない。プレミアリーグで活躍するのが夢なので、まずはプロになる」と野心をたぎらせる。

 もちろん国内からのオファーも待っており「この選手権で活躍しないと。大会は就職活動の場?ホンマ、そうっすね」。世界進出の可能性を秘めた若武者は、全国制覇と成り上がりという夢の実現を目指す。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

サッカー最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    スコア速報

    ランキング(サッカー)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス