陽子 INAC神戸の補強構想止めた!

 陽子がクラブトップの心を動かした!INAC神戸の文弘宣会長(61)が31日、戦力補強の一時凍結を示唆した。同会長は、米国代表FWアビー・ワンバック(32)ら女子サッカー界のスターをロンドン五輪後に補強する構想を温めていたが、クラブでは控えのMF田中陽子(19)=INAC神戸=がU‐20W杯で4戦連続ゴールを放つ大活躍に、補強戦略を翻意された形となった。

 最強クラブのトップが19歳をほれ直した。「うちにはこんなに素晴らしい選手がいる。海外から選手をとるより、まずはこの子たちの成長が大事」。国立競技場に足を運び、U‐20W杯を視察した文会長は、大舞台で存在感を増す田中陽に心を動かされた格好で、補強戦略の一時凍結を示唆した。

 INAC神戸は昨季、無敗でなでしこリーグと全日本女子選手権を制覇。今季もリーグ戦で首位を独走し、なでしこリーグ杯は順調に4強進出。他クラブの追随を許さない層の厚さを誇っているが、現状に慢心せず、常勝軍団の確立を目指す同会長の信念は不動だ。

 今春の鹿児島キャンプ中に「うまくいけば、彼女は後半戦のうちの目玉になる」と、米国代表のワンバックの獲得構想を明かしたこともある。五輪前に米国人2選手を獲得したのも、代表に7選手を輩出する強豪ならではの現場の悩みを解消するためだ。

 先を見据えた編成を統括する総帥は五輪後も、海外選手獲得を否定しなかったが、W杯で日本を4強に導いた田中陽の目覚ましい活躍は、想定を上回るものだったのかもしれない。

 主将の日本代表FW大野忍が海外移籍を視野に入れていることなどを勘案すれば、新たな補強戦略は来春までの課題。それでも、田中陽やMF仲田ら若い世代の成長が、同会長の青写真を大きく書き換える可能性は十分ある。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

サッカー最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(サッカー)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス