「何が何だか」那須川天心の判定不服に井上拓真陣営が一蹴「見直せばわかる」「ボクシングのルールに則っているだけ」拓真は3戦目を改めて否定「お互い上のステージで」
ボクシングWBC世界バンタム級王者の井上拓真(30)=大橋=が、同級1位の那須川天心(28)=帝拳=を返り討ちにして2度目の防衛に成功してから一夜明けた28日、横浜市の所属ジムで会見を行った。7回にダウンを喫したものの、試合全体を通じてはペースを支配し、3-0で判定勝ち。「プレッシャーも大きかったし、今はすごくホッとしている。天心選手の知名度は高いし、(試合後の)反響は大きい。その中でしっかり返り討ちできたのはよかった」と心境を語った。
一方、敗れた天心は試合直後の会見で「ダウンも取ったし、自分の中では負けた気がしてないが、ボクシングで負けたなと。ポイントゲームで」と整理がつかない気持ちを率直に明かし、「ボクシングは難しい。倒すだけ、ダメージ(を与える)だけじゃないんだと。ちょっとしたポイントだったり、優位に見せるとか、そこの学びが必要なのかな。経験(の差)なんですかね。そこまでポイントを取られたのが、なかなか理解できないところはある。試合を(映像で)見てみないとわかんないところもあるけど。(今は)何が何だかわからない」などと、ジャッジに対する違和感や判定への不服を吐露していた。
これに対し、王者陣営の父・井上真吾トレーナーは「もう1回あらためて(試合映像を)見直したら、(優劣は)わかると思いますよ」と一蹴。「やっぱりボクシングのルールがあって、ポイント(の付け方)云々があるわけじゃないですか。ただ、そこに則ってやるだけのこと」と、スタンスを強調した。
井上陣営としてはポイント計算を綿密に行い、その都度、作戦を遂行したという。真吾トレーナーは「大橋ジム、チーム井上で作戦を立てていた。拓真は技術はあるので(指示通り)やってくれて、ポイント的には安心していた。(戦略が)どハマりしたのかな。計量前も色々あった中で、ダウンからしっかりと(立て直した)。底力を見させてもらった。さすがだなと」とうなずいた。
拓真も「自分もやっててポイントを取れると思っていた。セコンドの指示通りに動いてやれていたので、そこ(相手陣営の不服)は別になんとも思わない」と意に介さなかった。
拓真は、2度撃破した天心について「キック無敗で来て、自分自身も戦うことによって成長できた」と改めて感謝も込めつつ、「お互いリスペクトして、またお互い(それぞれの)もっと上のステージにいければいいのかな。(3戦目の可能性は)あるとしたらやるだけ。でも(今回のキャッチコピーで)これで最後、って言われたので、もうないのかなと思う」と語った。
また、大橋ジムの大橋秀行会長は「(拓真は)ダウンを取られたところ以外はいい出来だった。天心選手も左ストレートでダウンを取って、1戦目とは全然違う気迫で、必ず世界チャンピオンになる選手だなと確信しました」と評価した。
