寺地拳四朗が涙の3階級制覇「こらえたけど、ちょっとでちゃった」ゴンサレスとの激闘王座決定戦、2度ダウン奪い判定3-0勝利 陥落→涙の世界戦ドタキャン“被害”経て史上8人目の快挙「僕が日本初の3階級2団体統一王者に」
「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級王座決定戦12回戦」(20日、両国国技館)
同級3位で元世界2階級制覇王者の寺地拳四朗(34)=BMB=が、同級4位イスラエル・ゴンサレス(29)=メキシコ=を判定3-0(117-109、116-110、115-111)で下し、日本選手では史上8人目の3階級制覇を達成した。
寺地にとっては1年ぶりの再起戦。2回に右カウンターでダウンを奪い、ペースを握った。3回も力強い右でゴンサレスをぐらつかせ、一気に攻勢に。その後も的確に有効打を重ね、主導権を渡さなかった。5回からゴンサレスが前に出て、激しい打ち合いとなった。
後半に入った7、8、9回、ゴンサレスがさらにプレッシャーを強めて、拳四朗は受け流しながらカウンターで対応。ロープ際でラッシュを受ける場面もあった。それでも10回にゴンサレスの動きが止まったところで拳四朗が攻勢に。強烈な右でダメージを与えた。11、12回は互いに死力を尽くした激しい打ち合いとなり、終了間際に拳四朗が2度目のダウンを奪い、ゴングを迎えた。
勝ち名乗りを受けると、瞳をうるませた拳四朗。「1年ぶりのベルトで本当にめちゃくちゃうれしくて。泣きそうでこらえたけど、ちょっと出ちゃった」と喜びを噛み締め、「3階級で2団体統一はまだいないらしいので僕が日本初の3階級で2団体統一チャンピオンになる。楽しみにしてください」と、宣言した。
昨年7月、リカルド・サンドバル(米国)に敗れ、WBC・WBA世界フライ級統一王座から陥落した。すぐに再起し、12月にはサウジアラビアでIBF世界スーパーフライ級王者ウィリバリド・ガルシア(メキシコ)に挑戦予定だったが、前日計量までクリアした後、相手が体調不良を訴えたため試合中止となり涙をのんだ。
「トラウマ。真夜中の電話が怖い。2回連続(中止)なら生きていけるかな」
敗北以上の失意を経て、仕切り直しの3階級制覇挑戦。過去2階級では王座統一も果たしている名王者は「ここは勝たなあかん。絶対勝って次につなげたい。2回連続で負けられない」と覚悟を示していた。公開練習では一回り太くなった腕で破壊音を響かせた。「スーパーフライ級の体になった。体負けしないのは大きい」。陣営の加藤健太トレーナーが「ボクシング人生の最終章」と代弁する新たな階級での戦いが始まった。
