ウルフアロン、19年間苦楽共にした元相棒の引退試合で万感「華々しくできてよかった」“一般人”の試合に異例の応援団&ラジオ収録も

元付け人の宇田川力輝さん(左)の引退試合を見届けたウルフアロン
元付け人の宇田川力輝さん(左)の引退試合を見届けたウルフアロン
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 東京五輪柔道男子100キロ級金メダリストでプロレスラーのウルフアロン(30)が5月31日、出身地の東京都葛飾区で開催された区民春季柔道大会「ウルフアロン杯」にゲスト出席した。24年パリ五輪までウルフの付け人を務めた宇田川力輝さん(28)が“引退試合”として三段男子の部に出場。2勝を上げて決勝まで進んだものの最後は一本負けし、準優勝で畳を去った。

 ウルフと2学年後輩の宇田川さんは小学生時代に春日柔道クラブで出会い、以降は文京区第一中、東海大浦安高、東海大、パーク24と同じチームで苦楽を共にしてきた。特に東京五輪以降からパリ五輪までは練習パートナー兼ウルフのYouTubeチャンネル運営者「裏方のウダガワ」として暗躍し、顔出しNG(当時)ながらウルフファンにもおなじみの存在となっていた。

 21年12月の実業個人大会を最後に実戦から遠ざかっていたものの、けじめとして昨年10月に開催された「ウルフアロン杯」にエントリーしていたが、直前に原因不明の頭痛を発症しドタキャン。大会後すぐ快方に向かい、今回の春季大会をラストマッチと再設定して「過去イチの仕上がり」と自信をのぞかせていたが、今度は大会直前に右肩を亜脱臼した。会場に現れると「肩が上がらないっす…」と予防線を張ったが、会場にはウルフファンや宇田川ファンがうちわなどの応援グッズを持って駆けつけており、耳の横まで右手を上げて応援に応えた。

 初戦は払い巻き込みで技ありを先取し、さらに抑え込みで一本勝ちした。ただ、昨年6月のウルフの柔道引退以降は柔道から遠ざかっていただけに硬い動きを見せ、ウルフからは「全然技が出てねえな」と喝を入れられ、背中を叩いてもらって気合を注入。すると、準決勝は接近戦を仕掛けてくる相手の背中を抱えるように組み止めながらの“サバ折り(小外掛け)”で浴びせ倒して一本勝ち。ウルフのアドバイス通りに快勝し、小学6年時以来の大会制覇に王手を懸けた。

 しかし、決勝は60キロ級ながら24年全日本シニア選手権準優勝の実績もある多田風太(東京拘置所)のスピードに苦戦し、最後は低い背負い投げで一回転させられて一本負け。学生時代から“名勝負製造機”と呼ばれていたとおり最後も派手に散った。ウルフからは「今日を最後に(柔道は)辞めた方がいい。(付け人としてついていた)俺の評価も一緒に落ちちゃうから。俺はお前に趣味では(柔道を)やらせないよ」と冗談半分で通告されていたが、玉砕した宇田川さんは「あんなに(見事に)飛びますか(苦笑)。あれが背負い投げっすね。(絵に描いたような完敗で)笑いすぎて涙が出てきた」と手で顔を覆った。

 出会いから約19年間、苦楽を共にしてきたウルフに最後の勇姿を届け「先輩の前で、こうして試合に出られて引退できてよかったです」と万感。現在は、阿部一二三のYouTubeチャンネルの撮影や編集などを行うなど、個人事業主として活動している。「もう柔道着を着ることもないんじゃないですかね。最後に久々に試合ができてよかったです」と晴れやかに語った。

 また、ウルフが昨年10月からレギュラー出演しているTBSラジオ「目覚めのウルフ」(毎週日曜日午前7時~)の番組スタッフも取材に訪れ、宇田川さんの引退試合の模様をスペシャルウィークでもある今月7日にOA予定だという。元相棒のラストマッチを見届けたウルフは「僕の名前がついた大会で、ファンの方も見てくれている前で華々しく引退試合ができたのはよかったんじゃないか」とねぎらい、自身も万感の様子で「後の柔道界は残っている人に任せて、俺は俺のやることをやります」と前を向いた。

 ウルフは6月14日の大阪城ホール大会でNEVER無差別級王者・成田蓮(28)とのタイトルマッチを控えている。さらに、成田はこの試合に「黒帯」を懸けることを要求しており、万が一敗れることがあれば、今回のウルフアロン杯が最後の黒帯姿になる可能性すらある。前回2月11日の対戦時には介入や反則を受け、わずか128秒で苦杯を喫してベルトを奪われただけに「悔しさを晴らしたい。完全に白黒をつけてハッキリしたい」と決意を新たにした。

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