「ＲＩＺＩＮ　師走の超強者祭り」（３１日、さいたまスーパーアリーナ）

　王者・伊澤星花（２８）＝Ｒｏｙｓ　ＧＹＭ／ＪＡＰＡＮ　ＴＯＰ　ＴＥＡＭ＝が女子スーパーアトム級（４９・０キロ契約）選手権試合に臨み２回１分５８秒、フロントチョークでＲＥＮＡ（３４）＝シーザージム＝から一本勝ち。試合後の和解については、現段階では「本心が見えない」と疑問符を投げかけた。

　１回早々に左フックでダウンを奪われた。会場が大きくどよめく中、懸命に追撃をしのぎ、終盤は寝技でバックチョークなどで反撃した。２回はグラウンドに持ち込み、一方的に攻めフィニッシュに持ち込んだ。

　試合前の両者の舌戦が注目を集めた試合で、号泣しながら引き揚げたＲＥＮＡに対して、笑顔満開の伊澤。試合後は形式的に「ありがとう」と言葉を交わしたが、握手や抱擁などのやり取りはなかった。

　試合後会見では「フックが来るって思っていなくて、もらっちゃったんで悔しいですね。冷静に対処しなきゃって感じでした」と語り、ＲＥＮＡの実力を「今までやった選手の中で一番パンチは重かった」と評した。

　舌戦が繰り返され、注目を集めた今試合。「途中で何に怒っているのか分からなくなった」と苦笑い。一方で、ＲＥＮＡとの和解には「入場の時からすごい華はあるなって思ってたんですけど、煽りの時でも本心が見えない。もう少し本心を出して話し合ってから、仲良くなれるかもしれないし、仲悪い可能性もありますね」と語った。

　試合後に言葉を交わした際の心境を「何も思っていない」と話すなど、和解はまだ未定の状況。前日計量ではＲＥＮＡに握手を求められ拒否していた。前々日のインタビューでＲＥＮＡが握手を求めることを予告していただけに「あれはちょっとＲＥＮＡ選手がずるい。さすがにそこで握手して『よろしくお願いします』って笑顔で言ったら、急に自分がキャラ変して気持ち悪いってなっちゃうじゃないですか」と憤りを口にしていた。