「まさに圧倒的」12戦ぶり判定も井上尚弥に海外メディア感嘆 リング誌「見事なボクシングスキルとリングIQ」米英も「MJは途方に暮れた」「レベルが違いすぎた」

 「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(14日、IGアリーナ)

 4団体統一王者の井上尚弥(32)=大橋=がWBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30)=ウズベキスタン=を3-0の判定で下し、防衛を果たした。2者が118-110、1者が117-110をつける圧勝だった。

 12戦ぶりの判定決着となったが、ウズベキスタンの難敵を終始圧倒した内容に海外メディアも感嘆の声が上がった。最も権威があるとされる米「リング」誌は「イノウエは美しいボクシングパフォーマンスを披露した」と称賛。「爆発的なKOアーティストとして高く評価される井上だが、美しいボクサーであることは忘れられがちだ。中盤ラウンドが近づくにつれ、井上はオリンピック銅メダリストを翻弄し、鮮やかな単発のパンチで得点を重ね、一瞬一瞬をコントロールしていた。見事なボクシングスキルとリングIQを披露した」と、その完成度の高さを評した。そして来年6月に予定されている中谷潤人との試合について「井上にとって唯一の脅威」とし、「日本においてだけではなく、ボクシング界において最も魅力的なカードの1つ」と期待を込めた。

 米スポーツ局「ESPN」は「全会一致の圧勝」、「完ぺきなパフォーマンス」と絶賛。「井上は素早く近づき、激しいコンビネーションを繰り出し、そして瞬く間に離れていく。彼のスピードと正確さは、まさに圧倒的だった」と舌を巻いた。

 米「boxingnews24」は「1回からMJ(アフマダリエフ)は逃げる術がなかった。9回までには途方に暮れた様子だった」と井上の圧倒的な展開だったことを記し、「2人のレベルは違い過ぎた」と驚きをつづった。英「スタンダード」も「一方的な試合」と評し、最終ラウンドで井上の顔面をとらえたアフマダリエフの右について「それは少なすぎて、遅すぎた」と評した。

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