報道陣仰天!6・19世界初挑戦の佐々木尽、自分の等身大パネルをボコボコKO公開練習「過去の自分と違う」“吉兆”白ヘビも出現

 「ボクシング・WBO世界ウエルター級タイトルマッチ」(19日、大田区総合体育館)

 WBO世界ウエルター級王者ブライアン・ノーマン・ジュニア(24)=米国=に挑戦する同級2位の佐々木尽(23)=八王子中屋=が12日、東京都八王子市のジムで公開練習を行った。ウエルター級では国内36年ぶりの世界戦開催で日本勢史上5人目の挑戦となり、戴冠すれば日本初となる。「試合が決まってから(世界戦のことを)1分も忘れられない2カ月間で、過去イチで(コンディションを)持ってこられた。毎日ワクワクして寝られないくらい気持ちの高ぶりがある。1週間後には日本ボクシングの歴史を変えてみせる」と決意を込めた。

 声を出しながらドラムミットに強烈なパンチを打ち込んで大音量を響かせた後、佐々木は自身の等身大パネル2体をリング上に運び込んだ。今から何が起こるのかと、報道陣が困惑しながらカメラを構える中、「過去の自分とスパーリングします」と謎の宣言。すると、いきなり「これは3年前(の自分)」とパネルに思い切りパンチを打ち込み、自分の顔面を破壊した。報道陣が仰天する中、お構いなしに「これは1年前(の自分)」と、続けてもう1体にもパンチを放ち、追撃でボコボコにたたきのめした。「過去の自分はディフェンスが甘かったが、今は全然違う。過去の自分はあまり強くなかった。見ての通り、全然動かないし(笑)。あれでは世界に通用しないが、今は違う」とうなずき、過去と決別した。

 3月には敵地ラスベガスに渡り、ノーマン・ジュニアの防衛戦を見届けた後、初対面。挑戦状をたたきつけたが、日本国内での実現にこぎ着けた。現役のウエルター級王者が来日すること自体異例で千載一遇のチャンスとなるが、「今回の試合は命より大切。それくらい懸けている。絶対につまらない試合はしない」と相当な覚悟をのぞかせた。

 所属する八王子中屋ジムにとっても設立から約30年の歴史で初の世界王者誕生のチャンスとなる。中屋広隆チーフトレーナーは「(普段は)インスピレーションなんて湧かないし当てにしてないが、今回はみんながおったまげるようなことをやれるような気がするんだよね」とポツリ。今月2日には、ジムの玄関前に体長1メートルほどの白いコーンスネークが出現し、警察が出動する騒動もあったという。白ヘビは縁起がいい生物とされており、さらに“ヘビ年”生まれの年男である佐々木は「このタイミングですごくないですか。心配しなくても大丈夫だよ、勝てるからって、あいさつしに来てくれたのかな」と声を弾ませた。

 また、今回のタイトル戦は10オンスではなく、8オンスのグローブで行われる予定で、一発のパンチ力に勝機を懸ける佐々木にとっては追い風だ。「素手で殴っているような感覚。どこに当たっても効かせられるイメージ」。無鉄砲な23歳の人生を懸けた大一番が1週間後に迫ってきた。

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