ボクシング アマ8冠・荒竹「ここからが始まり」“尚弥流コンビブロー”で鮮烈TKOデビュー シューズも譲り受ける

 「ボクシング・6回戦」(28日、横浜BUNTAI)

 アマチュアボクシング8冠の荒竹一真(22)=大橋=が、キティデッチ・ヒルンスク(タイ)に2回2分13秒でTKO勝ちし、デビュー戦を白星で飾った。

 1回は右ジャブを中心に慎重な立ち上がり。距離を計りつつ、踏み込んだ左フック、左ストレートで有効打を重ねた。2回はボディーを絡めて上下に打ち分け。最後は強烈な左ボディー、右フックのコンビネーションを顔面にさく裂させ、勝負を決めた。

 試合後は腰の下で右拳を小さく揺らし、初白星をかみしめた。フィニッシュブローは、憧れる4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(大橋)から学んだもの。試合前にはグータッチで「頑張れよ」と声をかけられ、かつて使用していたシューズも譲り受け、力に変えた。荒竹は「井上尚弥さんが、ロドリゲスを倒したときのパンチで倒すことができた。キャリア20戦以上ある相手に、良い形でKOできたことは自信になった」と実感を込めた。

 父は元プロで、鹿屋市でアマチュアボクシングのジムを経営している俊成さん。東京五輪とパリ五輪の日本代表のコーチも務めており、21年世界選手権金メダルの岡沢セオン(INSPA)は門下生だ。この日は俊成さんもセコンドに入り、親子で新たな一歩を刻んだ。荒竹は「新しいステージで、父親とやれることがうれしい」と喜んだ。

 ここからは、憧れの存在に少しでも近づけるように、さらに高みを目指していく。「ここからが始まる。自分も大きな試合をできるように、いつかチャンピオンベルトを巻けるようになりたい」と力強く宣言した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス