東洋太平洋王者の石井武志、5回KO初防衛で還暦の大橋秀行会長に祝福星「それも一つの仕事だと」 相手立ち上がるも10カウント
「ボクシング・東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチ」(11日、後楽園ホール)
王者の石井武志(25)=大橋=は、同級3位の伊佐春輔(26)=川崎新田=に5回1分42秒KO勝ちした。初防衛に成功した石井はリング上で「この試合を組んでくれた大橋会長、ありがとうございました。還暦おめでとうございます」と、8日に60歳の誕生日を迎えた大橋秀行会長に捧げ、「メインだったので、それも一つの仕事だと思っていた」と胸をなで下ろした。
開始早々、挑戦者が前に出て攻撃する展開となったが、石井も打ち合って応戦。5回、王者はロープ際に追い詰め、右フックをヒットさせてダウンを奪った。伊佐はすぐに膝立ちになり、陣営からは「ゆっくり立とう」という指示も飛んだが、それを聞いてかなかなか立ち上がらず、カウント9でギリギリ立ったものの相応のダメージがあった様子で、レフェリーは10カウントを数えてKOとなった。
最後は珍しい形でのKO決着となったが、石井は「当たった感触はあまりなくて(相手は)立ってくるだろうなと思ったが、(試合が終わってからも)フラフラしていたのでたぶん蓄積だろうなと。コツコツ(ダメージが)たまっているだろうなという感触はあった」と振り返った。
王者として「初めて興行のことを少し意識して、試合中もこの試合はどうかな?長引くかなという怖さもあった」と明かしたが、快勝でメインイベンターの重責を果たした。今後については「まだまだ世界は程遠いので、そこに向けてまだまだ突っ走っていく」と語ったが、他の地域王者らとの統一戦については「できればやらせてもらいたい」と意欲。大橋会長も「そういうのはどんどんやっていかないと、(同級に)王者はたくさんいるので」とハッパを掛けた。



