「ボクシング・１０回戦」（２４日、有明アリーナ）

　前ＷＢＯ世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー（３４）＝オーストラリア＝とノンタイトルマッチで戦う、ＷＢＯアジアパシフィック・同級王者の那須川天心（２６）＝帝拳＝が２２日、都内で行われた公式会見に出席した。世界挑戦に向けた試金石の大一番に臨む天心は「今回の試合で僕がどこまで通用するか（見ている）みんなが分かるラインになる。だからといって変わることなく、今回は（過去の中で）特に自分と対話をしてきて『自分には自分がついているぞ』と。そういう気持ち」と独特の表現で自信を強調。また、前世界王者からの“時期尚早”発言には「なめてもらっちゃ困る」と笑って反論した。

　モロニーは昨年５月、武居由樹（大橋）に敗れてベルトを失ってからの再起戦。キック時代から格闘技４６勝、ボクシングでも５勝と無敗を続けている天心に、公式戦初黒星をつけると意欲を燃やしており、１８日の公開練習時には「プロ６戦目で元世界王者と戦うのは大きなチャレンジだが、この挑戦をするには彼（天心）はまだ早すぎたと分からせてあげたい」と忠告していた。

　この挑発を受け、天心は「そりゃ言いますよね。（世間も含めて）みんな。どう考えても早いと思うし」と理解は示しつつも、「でも、その（世界を狙う）レベルにいるっていうのは、自分でも今回のトレーニングでそれ以上のものをつくってきた自信がある。なめてもらっちゃ困るよというか、全部ぶつけにいく」と燃料に変えた様子。「こういう、相手に（対して）燃える試合っていうのがあまりなかったので、（ボクシング転向後）初めてかもしれない。非常に楽しみ。毎日ワクワクして迎えることができた」と充実感をにじませた。

　戦績は天心が５勝（２ＫＯ）、モロニーが２７勝（１９ＫＯ）３敗。