井上尚弥「まだまだ伸びしろある」年内フェザー級挑戦&再びSバンタム級で中谷潤人戦の仰天プランも【一問一答】
世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31)=大橋=が、WBO同級11位の金芸俊(韓国)に4回KO勝ちした防衛戦から一夜明けた25日、横浜市の大橋ジムで会見に臨んだ。次は米ラスベガスでアラン・ピカソ(メキシコ)、その次はサウジアラビアでロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)を想定しているが、その後はフェザー級に上げてWBA世界王者のニック・ボール(英国)に挑戦するプランが浮上。さらに、その次は再度スーパーバンタム級に戻した上で、現WBC世界バンタム級王者の中谷潤人(27)=M・T=と拳を交える可能性も明らかになった。尚弥と一問一答は次の通り。
-試合後は休めたか。
「休めてない(笑)。普段なら一夜明け(取材)の後、トレーニングしたいくらいの気持ちだが、今はトレーニングしたくない。それくらい、2カ月張り詰めてやってきたので、肉体的というか精神的にしばらく休みたいが、次もうすうす決まってきているので、考えはそちら(今後)に進んでいる」
-リフレッシュでしたいことは。
「特にない。少しゆっくりしたい」
-昨日の試合映像を見て。
「強引に行くのではなく、相手が代わった中で、組み立てるボクシングをできたので、自分の中ではいいボクシングができたと思う」
-課題点は。
「強いて言うなら、やりながら『もっとこう動けたらいいな』とか感じながらやっていたので、そう感じるということはまだまだ伸びしろがある。自分の直感を伸ばしていきたい」
-今後、大橋会長が挙げた3選手は実績、実力、勢いを兼ね備えた相手になる。
「本当に3選手とも強い相手だし、気が抜けない。3日間だけ休んで、またトレーニングしたい」
-昨日は会場で相手への拍手など、スポーツの良さが詰まっていた。
「そう感じたし、自分はやっぱりボクシングはそういうものだと思っている」
-延期などがあった中での昨日の大観衆は。
「満員に近いお客さんが来てくれて、あの景色は忘れない。ファンあってのボクシングだなと改めて感じた。2025年は自分のボクシングキャリアを加速させて、ファンと共有して歩んでいきたい」
-大橋会長が今後、フェザー級で戦った後にスーパーバンタム級に落とすと。やれる感覚は。
「スーパーバンタム級でまだまだ(体重を)落とせる幅もあるし、今フェザーで戦っても戦える体は出来上がってきている。(プラン通りいくかは)タイミング次第だが、可能ではある」
-昨日は今までで一番当日体重が重かった。フェザー級も見据えてか。
「(昨年9月の)ドヘニー戦とそんなに変わらない。ドヘニー戦は無理して増やしたが、今回はナチュラルにその体重に仕上がった。昨日の体重であれば、十分フェザー級で戦える。体重が上がってスピードやキレが落ちていたらダメだが、スピードも全然落ちてないので、戦っていけるなと確認した」
-今までより体重が大きいメリットは。
「(スーパーバンタム級初戦の)フルトン戦が体重的には一番少なかったが、別にその(当日の)2、3キロの差で何が変わるのかって言われると、特別そうでもない。この中で自分のベストの体重を探していきたい」
-階級を上げた後、また下げることに不安は。
「その不安は全くない。もしスーパーバンタム級(の減量)が本当にキツキツな階級であれば大変だが、そうではない」
-ピカソ、アフマダリエフとやった後、フェザー級に上げるのは、スーパーバンタムで戦うべき相手がいないからか。
「それもある。仮にそのスケジュールでいったとして、(一度)スーパーバンタムに下げるのは、たぶん皆さんが感じていると一つの意味がある。そういう流れが来たときに楽しみ」
-昨日の入場では高くせり上がったが。
「リハーサルをやっていないのでドキドキだった(笑)」
-1カ月延期で、長期調整中も弱音を吐かなかったと。
「やるべき日程も決まっていて、弱音を吐いた時点で負け。プロとしてやるべきことをやり遂げることが仕事。つらいとか、大変だとか何も思わなかった。終わってから(疲労が)どっときた」
-今回1月に試合をやって、年内にあと3試合を行う可能性は。
「(今年は)4試合やるつもり。(肉体に)試合の感覚があるまま進んでいけるのはいいこと」




