ボクシングのＷＢＣ世界バンタム級王者・中谷潤人（２６）＝Ｍ・Ｔ＝が２３日、東京・羽田空港から米国合宿に出発する前、取材に応じた。

　１５日にはＷＢＣが、中谷が７月２０日に１位で指名挑戦者のビンセント・アストロラビオ（フィリピン）を相手に初防衛戦を行うと発表した。

　中谷は「ホントに、そこに向けて」と、言葉を選びつつも７・２０に向けた合宿であることを肯定。「勝つっていうところじゃなくて、強くなるっていうところにフォーカスして。そうすればおのずと結果はついてくると思っているので。今まで通りの合宿ですけど、より強さに貪欲にやっていきたいなというふうに思っています」と、合宿の狙いを説明した。

　アストロラビオについては「けっこうフック系というか、まっすぐよりは曲がったパンチが自信があるのかなっていう選手」と印象を述べ、身体面で「相手の土俵で無理にやればやりづらい展開にはなるかなっていうところはあるけど、そうなったとしてもしっかり崩していくスタイルを、動ける体を作っておきたいなというのはあります」、精神面で「ムキにならなければ変なパンチをもらわないと思いますけど、そこら辺は前の試合（ＷＢＣ王座を奪取した２月のアレハンドロ・サンティアゴ戦）でしっかりコントロールできていた部分もあったので、そこら辺をより磨きをかけてというのと、そういう状況になったとしても打ち勝てる状態を作っておくっていうのは大事かなと思っていますね」と、試合までに整えておくべきポイントを説明。

　約４０日間を予定している米国合宿に向けて「どういう展開になっても動ける体を作っておくところが、アメリカ合宿ではすごく大事にしている部分なので。すごいハードな練習になると思いますし、耐え抜けばおのずと試合でもいいいパフォーマンスができるという感覚でいるので、そこら辺を意識しながら仕上げていきたい。対応力がつく練習がいっぱいあるので、しっかりしごいてもらってきます」と話していた。