高山勝成 不惑の挑戦へ計量クリア 2年ぶり再起戦、11日にライトフライ級8回戦
「ボクシング・8回戦」(11日、KBS京都ホール)
ミニマム級の元世界主要4団体制覇王者、高山勝成(40)=石田=が10日、2年ぶりの試合を前に京都市内で前日計量に臨んだ。高山は48・6キロ、対戦相手のフィリピンの元同国ミニマム級王者・ジョエル・リノ(28)は48・7キロで、ともにリミット(48・9キロ)を下回りパスした。
高山は、21年5月に米テキサスで2階級制覇をかけてWBO世界ライトフライ級王者エルウィン・ソト(メキシコ)に挑戦。9回TKOで敗れてから約2年ぶりの復帰戦となる。
「順調に減量できた。コンディションは良好」という言葉どおり顔色もよく、臨戦態勢をアピールした。リノについては動画で研究しており「気持ちが強い選手で、基本に忠実。ダイナミックさもある」と警戒。「日本に来て判定じゃ(ダメだという)という思いはあるだろう」と気持ちを引き締めた。
5月12日に不惑の40歳を迎え、約2年ぶりとなるリング。その先に見据えるのは、夢の2階級制覇だ。その足がかりをつかむため「明日は、世界で戦えるというところを見せないといけない」と内容にこだわる。「自分のボクシングをしっかりすることが大事。その中でKOにつなげられれば」と青写真を描いている。
今春には、大阪府の高校公民の教員免許を取得。来年以降に「元世界チャンプ先生」として教壇に立つ希望も明かしている。その前にどうしても手にしたい新たなベルト。不惑の挑戦に高山は「ワクワクしている。楽しみです」と目を輝かせた。
戦績は高山が32勝(10KO)9敗1無効試合、リノが12勝(5KO)1分け4敗。リノは、18年11月に元WBO世界ミニマム級王者・谷口将隆(ワタナベ)、19年4月に現IBFミニマム級暫定王者・重岡銀次朗(同)に判定負けしている。