スターダム・ジュリア、キッド粉砕し2連敗から3連勝「みんな待ってたんじゃないの?」
「プロレス・スターダム」(27日、後楽園ホール)
26選手がレッドスターズとブルースターズの2組に分かれて争うシングルリーグ戦「5★STAR GP」の公式戦が行われ、ジュリアがスターライト・キッドに勝利。開幕2連敗からの3連勝で白星を先行させた。
大会開始前に行われたIWGP女子王座決定トーナメントの出場者を決めるクジ引き後にキッド率いる大江戸隊に集団暴行され、突如現れた山下りな(フリー)に救出されていたジュリア。試合では怒りをぶつけるように奇襲を仕掛け、場外でキッドのマスクを破りにかかった。
両陣営のセコンドも加わっての大乱闘となる中、ジュリアはキッドを豪快にボディースラムでたたきつけたが、キッドもパイプイス攻撃とラ・ケブラーダで反撃。そこから激しい打撃戦を展開し、ジュリアはトップロープからの雪崩式人間風車、キッドはタイガースープレックスなど大技の応酬となった。
そして終盤、キッドは変形ツームストーンパイルドライバーの黒虎天罰からムーンサルトプレスを成功させ、タイガースープレックスで仕留めにかかったが、ジュリアは巧みに切り抜けて電光石火の雁之助クラッチで丸め込んで3カウントを奪った。
試合後、ジュリアは、逆転負けに悔しがるキッドにつかみかかられたが、またもマスクを破りにかかって挑発。マイクを持つと「頑張ってるね、キッちゃん。勢いに乗ってるね、キッちゃん。でも、ちょっと足りないものがあったでしょ」と勝ち誇り、「1年半ぐらい前かな。ここでそのマスクを引き裂いてやったけど、あの快感がコイツは好きでたまらないみたいでさ。今日、お前の欲望を満たしてやろうと思ったけど、あとちょっとだったな。この続きはまたのお楽しみということで、今日は帰れ!」と一喝した。
前回大会は首の負傷で無念の途中欠場。今年は開幕2連敗と苦しいスタートだったが、3連勝で巻き返し、「面白くなってきたんじゃないの、諸君。去年の雪辱、あの思い、必ず今年は取り返す」と逆転優勝へ闘志を燃やし、「私が狙うベルトはただ一つ。あいつが持つあいつのベルトだけ。必ずジュリアのための夏にしてやる」と、元盟友の朱里が持つワールド・オブ・スターダム王座獲りを誓った。
インタビューでのジュリアは「みんな待ってたんじゃないの?最近ジュリアがどうかしてると思ったでしょう。そう、これが足らなかったの。ゾクゾクするこの気持ち。それに火をつけてくれたのはスターライト・キッド、お前だよ」と復調に手応えを感じ、「必ず今年はこの手で結果を残してやる。今年こそ最高の栄光をつかむ」と、再び優勝を宣言した。