女子ミニマム級の吉川梨優那が5階級上のSバンタム級で判定勝利

 ディアマンテボクシングジムが29日に大阪府の堺市産業振興センターで興行を開催し、日本女子ミニマム級7位の吉川梨優那が3-0の判定で村神歩稔(升田)に勝利した。吉川は当初、同級8位の犬飼萌美(SRS)と対戦予定だったが、犬飼の負傷で対戦相手が変更。5階級上のスーパーバンタム級での試合となった。

 体格差に恐怖も感じたが、前WBO女子世界スーパーフライ級王者の奥田朋子とスパーリングで試合に備えた。序盤から鋭いジャブから上下に打ち分けてポイントを獲得。終始優勢に試合を運び、5階級差をはねのけた。吉川は「5階級の差は正直怖かったが、朋子さんとのスパーリングでしっかり追い込めたので自信を持って試合に挑めた。雑になったところはマイナスだが、しっかり修正してタイトルマッチに挑戦できるように頑張りたい」と語った。

 陣営はB級昇格を果たした吉川に対して、次戦を乗り切れば年末に大きなチャンスを与えたいとし、将来的には同ジムの会長を務める野上奈々さん(リングネーム好川菜々)が奪われたWBO女子世界フライ級王座を奪い返すことが最大の目標と大きな夢を描いた。

 福浜統我は藤本結磨日(尼崎亀谷)に2-0の判定勝利を収め、デビュー2連勝を飾った。慎重な立ち上がりから一転し、3回に福浜が攻勢に出た。強烈な右ストレートで主導権を掌握。最後まで激しい打ち合いを繰り広げた。福浜は「相手選手は長身サウスポーでどっかり構えてとても雰囲気があり、なかなか距離を詰められなかったが、3Rから野上オーナーに勝負をかけろといわれたので、先手を心掛けました。強い相手に最後まで戦い抜けて判定で勝てたことは今後の大きな経験になる」と語った。

 前林良則は黒川暁稀(北海道畠山)に3回KO勝ち。東京の伴流ジムでプロデビューした前林だが、転勤に伴い今年から出身地の大阪に戻りディアマンテジムに移籍した。1年8カ月ぶりの試合だったが、初回と2回にダウンを奪うと、3回には右の3連発で3度目のダウンを奪い試合を終わらせた。

 野上奈々会長は所属選手の3連勝に「最高の結果。前林は移籍初戦でかなり緊張していたけど、冷静によく頑張ってくれた。彼のKO勝ちでみんなに勢いを与えてくれた。福浜は長身サウスポーでキック経験もある難敵を相手にフルラウンドを戦い抜き、接戦をものにできたことは今後に対して大きな収穫。さらに大きく成長してくれると期待している。吉川は急きょの相手で動揺したところもあったが、しっかり気持ちを準備して試合をしてくれた。今回の一戦で精神的な強さを身に付けてくれると思う」と喜びを語った。

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