新日本・オカダ、オスプレイも撃破でIWGP3本ベルト“統一”内藤とV2戦へ

 内藤哲也からの挑戦を受けるオカダ・カズチカ(撮影・金田祐二)
 ウィル・オスプレイをマットに打ち付けレインメーカーにつなげるオカダ・カズチカ(撮影・金田祐二)
 ウィル・オスプレイを締めあげるオカダ・カズチカ(撮影・金田祐二)
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 「プロレス・新日本」(5日、東京ドーム)

 IWGP世界ヘビー級選手権試合が行われ、王者のオカダ・カズチカが挑戦者のウィル・オスプレイを破り初防衛に成功した。

 新日本の顔がIWGP戦線の混迷にピリオドを打った。前日に鷹木信悟との激闘を制して2年ぶりに新日本最高峰の王座を奪取したオカダ。この日は、敗れることなく首の負傷で王座を返上したことを理由にIWGP世界ヘビー級王座のベルトを模造して“真の王者”と主張するオスプレイを実力で黙らせた。

 戦いは両者の驚異的な身体能力が余すところなく発揮された大激闘に発展。静かな立ち上がりから試合が動いたのは場外乱闘に移行してから。オカダは鉄柵を飛び越えるダイビングボディーアタックを繰り出したが、オスプレイはトラースキックで迎撃。そして、オスプレイは照明の鉄骨を登っていき、高さ4メートルはあると思われる位置からムーンサルトプレスを投下して観衆を驚かせた。

 さらにオスプレイは場外のオカダへサスケスペシャルを発射したが、なんとオカダはこれを捕まえてツームストーンパイルドライバーでたたきつけて逆襲。そこから猛攻を加え、得意のドロップキックを放ったが、今後はオスプレイがライガーボムでたたき落とす驚異的な切り返しを見せて観衆を驚かせた。

 そして、オカダ得意のツームストーンパイルドライバーを逆に繰り出すなど攻勢に出たが、オカダもオスプレイ得意のストームブレイカーを繰り出すなど、戦いはさらに激化。互いの得意技を素早く読み合う目まぐるしい攻防を制したオカダは完璧なレインメーカーを決めたが、なんとオスプレイはカウント2で返す驚異的な粘りを発揮するだけでなく、逆にレインメーカーを繰り出してオカダを苦しめた。

 死力を尽くし合った戦いは最後、オスプレイの強烈な頭突きからのヒドゥンブレイドにオカダがカウンターのドロップキックを合わせてチャンスをつかみ、飛びついてきたオスプレイを捕まえて開脚式パイルドライバーでたたきつけ、レインメーカーでトドメを刺した。

 IWGP戦線は鷹木が保持する同世界ヘビー級王座、オカダが同王座挑戦権利証の代わりに保持する同ヘビー級王座4代目、オスプレイの模造品と3本のベルトが乱立する異常事態だったが、オカダは前日に鷹木から王座を奪取し、5度奪取したなじみ深い4代目ベルトを感謝して封印。そして、オスプレイを撃破して模造品を無価値なものとしてベルトの一本化を果たした。20年1月5日に同ヘビー級王座を失ってからは、コロナ禍に歩調を合わせるかのように無冠が続いたが、東京ドーム2連戦で頂点に返り咲き、新日本50周年イヤーに突入する。

 試合後は「オスプレイ、本物のチャンピオンはこのオレだけど、お前の強さは本物だよ。オレが認めてやる」とオスプレイを称賛したオカダ。締めのマイクを続けると、この日にジェフ・コブとの一騎打ちを制した内藤哲也が現れ、「昨日は鷹木に勝利し、そして今日はオスプレイに勝利。今、新日本で一番強いのは間違いなくオカダだよ。だからこそ、そんなオカダを感じていたい」とオカダをたたえて、挑戦を要求した。

 観衆の反応を聞いたオカダは「この歓声を聞いたら、問題ないでしょう。オカダ・カズチカ対内藤哲也、決定でいいんじゃないでしょうか。50周年にふさわしいんじゃないでしょうか」と即受諾した。

 内藤が去ると、新日本の創設者であり、現在は闘病中のアントニオ猪木に言及。「オレはこの新日本プロレスのリングの上に、猪木さんが上がってくれるのを待っています。元気があれば何でもできる。元気になってまたこのリングに上がってください」とメッセージを送った。

 さらにコロナ禍に苦しめられた思いを吐露すると、こらえきれずに涙。それでも、声を振り絞り、「もう無観客に戻りたくないですし、しっかりとみんなの前で戦って行きます。新日本プロレスも50周年まで来ることができました。そして、この先、50年先まで、このオカダ・カズチカで食っていけるように盛り上げて行きますので、よろしくお願いします」と、力強くファンに誓った。

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