山中竜也 頭蓋内出血から現役復帰で目標は10度防衛「必ず自分を超えます」

現役復帰をファンに宣言した元世界王者の山中竜也=エディオンアリーナ大阪第2競技場
現役復帰をファンに宣言した元世界王者の山中竜也(右)と真正ジムの山下正人会長=エディオンアリーナ大阪第2競技場
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 硬膜下血腫により2018年に引退し、日本ボクシングコミッション(JBC)の規定変更により現役復帰することが決まった元WBO世界ミニマム級元王者の山中竜也氏(26)が18日、大阪市のエディオンアリーナ大阪第2競技場で行われた興行で、ファンに復帰を宣言した。リング上で「(1階級上の)ライトフライ級で10度は防衛したい。必ず自分を超えます」と決意を述べた。

 山中氏は18年7月の2度目の防衛戦で判定負け。試合後に硬膜下血腫と診断され、頭蓋内出血が認められた選手のライセンスは自動失効するルールによって引退した。しかし、JBCは今月9日付で新たな規定を発表。同様の選手も要件を満たせばライセンスの再発行を認めるもので、37歳未満で受傷後に1年以上の経過や後遺症がないこと、直近の試合でのランキングなどが加味される。

 大阪市内で飲食店の店長を務めながらもボクシングへの思いが止められなかったという山中氏。今年1月に磁気共鳴画像装置(MIR)検査を受けて異常がないことを確認し、ジムワークを再開した。当初は「海外でやるつもりだった」と言うが、JBCに新規定が設けられ、所属していた真正ジムからの国内復帰が認められた。年明けにライセンスを申請し、復帰戦は来春を予定している。

 ライトフライ級は、WBAスーパー王者・京口紘人(ワタナベ)、WBC世界ライトフライ級王者・矢吹正道(緑)の現役王者や、WBC前王者の寺地拳四朗(BMB)ら強豪がひしめく。「まず復帰戦で負けないようにしないと」と気持ちを引き締めた元王者は、2階級制覇へ「ベルトを持っている選手なら誰でもいい」と意気込んだ。

 この日の興行には妹の菫(21)=真正=も出場し、デビュー4連勝(1KO)。山中氏は「兄と妹で初めての世界王者を目指して頑張っていく」と、日本初の快挙も目指す。復帰戦をクリアした後は、交際中の一般女性との結婚も決めているという。23歳での引退から3年。「今の方が調子がいい。これからがピークだと思っている」と再スタートに自信をみなぎらせた。

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